地域密着バイク店/埼玉県蕨市 バイクプラザ
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新たな息吹吹き込まれる中古スクーターたち

「レンタルバイクが最近儲かるらしい」。突然、兄に呼び出され、そう言われたのは尹さんが29歳の時だったという。「もう店の場所も決めてあるから」と強引に店を任された。当時はバイクの免許すら持っていなかったが、今では「エンジンまでばらせるよ」と笑う。趣味はスキューバーダイビング。

「スクーターは便利だよ」と話す尹炳善さん。「小回りが利くし、維持費もかからない。ガソリンを入れるだけでいいんだから」
店内に足を踏み入れると、50ccのスクーターが所狭しと並べられている。国道17号沿い、JR蕨駅と戸田駅の中間地点に位置する同店には、中古スクーターの在庫が平均70台はあるという。販売だけでなく修理・補修なども行っている。
「バイクプラザ」は1988年、レンタルバイク店としてオープン。その後ビッグバイクの販売なども扱ったが、時代の流れを読みながら、「3年半前から中古スクーターを専門的に扱っている」とオーナーの尹炳善さん。「地域密着が重要ですね。特にスクーターは、遠くではなく家の近所で買うものなんです。すると修理もおのずと同じ店ということになる。今でもお客さんの9割は地元の方。顔なじみも多く、20年来のお客さんもいますよ」。
店に並ぶスクーターの8割は、毎週水曜日に開かれるオークションで仕入れているという。仕入れた中古品を、どれだけきれいに手直しするかが腕の見せ所だ。オープン当初は整備士を雇ったりもしていたが、「自分で何から何までやりたくなり」(尹さん)、次第に仕入れから修理、販売までを、すべて一人でこなすようになった。バイクの免許に始まり、その知識や修理の技術は、この道に入ってから得たと話す。
「バイクいじりは面白い。お客さんが『調子が悪い』とバイクを持ってきて、話を聞くだけで9割はすぐに理由がわかるけど、わからない1割の理由を追究して、その原因を突き止めたときのうれしさは、言葉にできないね」。

若者の“乗り物離れ”は著しいと尹さん。最近では、30〜40代で、通勤に使うためにスクーターを購入する人が増えているという
バイクプラザ DATA
〒335-0004埼玉県蕨市中央6-16-22
電話:048-442-9966
営業時間:10時〜20時
定休日:水曜日
メニュー DATA
スクーター(50cc)3万円台から、タイヤ交換(1本)9000円から(タイヤ代、工賃含む)など