時調を朝鮮語で朗読しました− 柳美里
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六月十九日、札幌で「万葉のこころを未来へ」というシンポジウムがありました。わたしは、国文学者の中西進さん、作家のリービ英雄さん、楊逸さん、シンガーソングライターのさとう宗幸さんと共にパネラーとして参加しました。アメリカ人であるリービ英雄さんは「Manyo Voices in the World」というテーマで、中国人である楊逸さんは「アジアの想像力・中国の詩と万葉集」というテーマでスピーチを行い、朝鮮人であるわたしに与えられたテーマは「民族詩をめぐって」で、万葉仮名の原典「郷歌(향가)」と、朝鮮固有の定型詩「時調(시조)」について語るというものでした。
リュウ・ミリ●作家
1968年生まれ。神奈川県出身。鎌倉市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を訪問。近著に「ファミリー・シークレット」がある。