特集:朝鮮報道を見極める
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朝鮮半島をめぐる国際情勢が緊張するたび、多くの人々は日本のマスメディアに翻弄される。権力による露骨な情報操作が行われるなか、独自の目、取材、分析力、朝鮮をめぐる歴史知識がなければ、洪水のような朝鮮報道から事の本質を探りだすことは不可能だ。一人ひとりのメディアリテラシーが厳しく問われる時代、朝鮮報道をどう見極めればいいのだろうか。
情報を検証し、真実をつかむ力を
混迷報道の中のメディアリテラシー
菱木一美●広島修道大学名誉教授・元共同通信記者
朝鮮報道で思考停止に陥る日本のマスメディア
山口正紀 ●ジャーナリスト、元読売新聞記者
―敵意剥き出し、傲慢で尊大な物言い、歴史認識の欠如、何をどんな風に報じても許される風潮などに代表されるマスメディアの「北朝鮮報道」はどのように出来上がるのか。こんな論点、表題のテーマで本誌編集部から原稿依頼を受け、すぐ想起したのが二〇〇二年九月一七日の「日朝平壌宣言」と、それを反古にしたメディアの「拉致報道」だった。それ以前も、朝鮮民主主義人民共和国に関する報道が中立・公正だったとは言えない。だが、この「九・一七」を境に、朝鮮報道は「どんな一方的報道をしてもかまわない」プロパガンダと化した。以後、朝鮮報道は一貫して、「敵視・危険視・蔑視」に貫かれている。
何でもありの日本の朝鮮報道
マスメディアに見る歪曲、でっちあげの記事たち
康煕奉 ●在日本朝鮮社会科学者協会理事
日本マスメディアの朝鮮報道の問題点を一言で言うと、「何でもあり」だということになろうか。その「何でもあり」現象を生み出すのは、 日本では言論が商売だからである。記事は商品であって、したがって市場原理の法則がそのまま作用する。そこでは売れる記事が「いい記事」であり、「よく売れる記事」が「質のよい記事」となる。
ニュースを疑え―、活字と電波は銃砲弾
朝鮮報道を見る目は「朝鮮問題の仕組み」を知ることから
マスコミ報道―それは決して無色透明でなく、自由でも公正でもない。このことをまず肝に銘じるべきである。それは階級的、国際的闘争の武器だ。活字と電波は姿なき銃砲弾である。
朝鮮問題、これだけの自主規制
大手マスコミ記者、ここだけの話
朝鮮問題の分析に役立つサイト、ブログ紹介
マスメディアの偏った報道が氾濫する現代の日本社会において、情報の真実を見極めるメディアリテラシーがより一層問われています。朝鮮半島情勢や在日朝鮮人問題など、いわゆる「朝鮮問題」を客観的に分析するための視点を提供しているサイト、ブログの一部を紹介します。
月刊誌イオでの特集掲載内容
- 才情報を検証し、真実をつかむ力を 菱木一美
- 朝鮮報道で思考停止に陥る日本のマスメディア 山口正紀
- 何でもありの日本の朝鮮報道 康煕奉
- ニュースを疑え―、活字と電波は銃砲弾 李東埼
- 朝鮮問題、これだけの自主規制
- 朝鮮問題の分析に役立つサイト、ブログ紹介