往復書簡～在日コリアン次の百年へ 第３部―vol.2

21世紀、在日朝鮮人が直面している問題とは？

金哲秀　●朝鮮大学校政治経済学部准教授
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金優綺　●在日本朝鮮人人権協会事務局、朝鮮大学校非常勤講師

日本国籍保持者の増加から浮かび上がる問題点
金哲秀

　金優綺さんへ
　優綺さん、在日朝鮮人社会内の変化や在日朝鮮人問題を考える時、性差別、ジェンダーの視点が欠かせないという指摘に同感します。民族差別・階級差別・性差別という重層的な差別構造の底辺に置かれている在日朝鮮人女性の視点に立って、在日朝鮮人問題や運動のあり方を捉え直す作業の重要性を改めて考えさせられました。

同胞社会の「多様化」―その中身を問う
金優綺

　金哲秀様へ
　ご返信ありがとうございました。金先生のお手紙の内容とも関わるので、私も国際結婚についてもう少し考えてみたいと思います。
　前便を読んでくれた友人からアドバイスをもらいました。いわく「朝鮮・韓国」籍女性と日本国籍男性の婚姻数がその逆に比べて多いことの背景として、「朝鮮・韓国」籍の女性に比べて男性の婚姻率自体が低いのではないか、だとしたらその背景に「結婚したくてもできない貧困層の在日朝鮮人男性」の存在も考えられるのではないかとのことでした。