「高校無償化」裁判闘争へ
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「高校無償化」制度の対象から朝鮮高級学校を除外しようとする日本政府の違法性を問う裁判が愛知と大阪で始まる。1月24日、愛知では愛知朝鮮中高級学校高級部の生徒たちが慰謝料を求める国家賠償請求訴訟を、大阪では学校法人大阪朝鮮学園が「無償化」適用指定を求める行政訴訟をそれぞれ起こした。東京でも国賠訴訟が近く提起される予定だ。同制度が朝高排除の下で施行され約3年。「無償化」適用を求めるたたかいは舞台を法廷に移し、新たなステージへ入った。
●「私たちの学びの権利奪わないで」
愛知朝高生徒が国家賠償請求訴訟
「高校無償化」制度の対象から朝鮮高級学校を除外したのは違法として、愛知朝鮮中高級学校高級部(豊明市)の生徒たちが1月24日、名古屋地方裁判所に対して国家賠償請求訴訟を起こした。原告は、制度が施行された2010年度に高級部に在籍していた生徒ら5人(在校生2人、卒業生3人)。制度からの排除によって就学支援金が受給できず精神的苦痛を受けたとして、1人当たり55万円、総額275万円の損害賠償を求める。
●朝高排除は人権侵害、裁量権濫用
大阪朝鮮学園が国を相手に行政訴訟
学校法人大阪朝鮮学園は1月24日、日本国に対し「高校無償化」適用指定を求める行政訴訟を大阪地方裁判所に起こした。府と市に対する補助金不交付処分取消等請求裁判とともに、大阪では二つの裁判を併走する長い闘いの日々が始まった。
●朝鮮学校はずしの省令改悪―
世界に通じない〝国による差別”
・“わたしたち”の財産としての朝鮮学校
仲野 誠●鳥取大学教員
・無条件で保障されるべき
山中哲夫●四国朝鮮学校市民基金・事務局員
・僕が見た朝高生たちの姿
三木譲●「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会、学習塾講師
・チマチョゴリ裂く者と発想かわらず
岡本雅享●福岡県立大学教員、社会学専攻
●枝川裁判の勝訴的和解の意義と高校無償化裁判
師岡康子(枝川裁判元弁護団・外国人学校ネットワーク)