円安はなぜ起こるのか
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康明逸●朝鮮大学校経営学部助教
昨年11月15日、野田首相(当時)が衆議院を解散する前日の円ドル為替レートの終値は81.14円。それが政権交代後1ヵ月で90.9円、今では100円を超えそうな勢いである(4月末時点)。対ユーロ相場でも円安傾向は顕著で、1 €(ユーロ)110円前後で安定的に推移していたものが政権交代後1日にして113円台へとジャンプ、今では130円に迫っている。対ドル、対ユーロともに、円通貨は5ヵ月あまりで18%も減価したことになるのだが、半年にも満たぬ短い期間に技術革新や産業移転のような国際的な分業構造を変えるような劇的なイベントが起こったわけではない。なぜこのような為替相場の変動が起きるのだろうか。