Vol.1 初級部1年~民族教育の出発点、さまざまな「ウリ」に触れる
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尹春花 ●南武朝鮮初級学校教員
「楽しむ」ことを大切に
チョソンサラム(朝鮮人)として生きていく力をつけるための体系的な教育を受ける第1歩となる初級部1年は民族教育の出発点、学校生活の始まりであり、母国語としてのウリマル(朝鮮語)をはじめさまざまな「ウリ」に触れ、成長していく学年でもある。学べば学ぶほど、触れれば触れるほど「もっと知りたい」「もっと学びたい」と張り切る好奇心旺盛な姿は朝鮮人としてのアイデンティティの芽生えを実感させてくれる。
「初めて」の経験では第1印象がその後の意欲に大きく関わる。初級部1年を担任しながら常に心がけているのは、子どもたちが「楽しむ」ということである。楽しく学ぶ子どもはみるみる成長していく。ウリハッキョ(朝鮮学校)でともに学ぶ楽しさ、喜び、そして有能感を与えることが彼らを成長させる。育ちが一人ひとり違う彼らを「ウリハッキョが大好きな子どもたち」に育てること―それが担任教員の大きな役割だと考えている。