当たり前に本名を名乗れる社会を~vol.14 民族名をめぐるたたかい
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在日朝鮮人の多くは本名である民族名のほかに「日本名(通称名)」という2つの名前を持って生活してきた。朝鮮人差別が根強く残る中で、ある者は民族名を名乗ることに不利益を強いる現実に抗い、またある者は奪われた名前を取り戻すたたかいに立ち上がった。
「通名」を強いる社会
在日朝鮮人が「通名」を使用するようになった歴史的背景に、日本の植民地支配下において行われた、朝鮮人の姓名を日本式の氏名へ変えさせるという「創氏改名」政策がある。
1945年の解放後も日本に留まった同胞の多くは引き続き日本式の「通名」を使用した。差別・偏見が根強い社会で民族名を使うことによる不利益を避けるため、日常生活における「通名」使用が定着していった。