Vol.3 初級部3年~理科、社会が登場、科学的思考を育む
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「見えない学力」の重要性
ウリハッキョ(朝鮮学校)の初級部3年生は低学年の長である。1、2年生に比べ体も大きく精神的にも優位に立つ。リーダーになりたがり、集団を仕切ることに非常に興味を持つので、役割を与えると進んで動こうとする。幼稚園児の世話も大好きで頼りになるが、まだまだ自己中心的な思考の中での行動が多く、失敗や争いごとが絶えない。
「ギャングエイジ」と言われる3年生は好奇心も旺盛、何でもやりたがる元気者で、落ち着きなく見えることがある。親や教師にちょっとした反抗をみせたり、いたずらや意地悪をしたり、秘密の世界を作ったりと今までにない言動をする。大人が戸惑ったりもするが、自立心の芽生えと知り、ある程度自由に遊ばせながらもけじめをしっかりとつけ、善悪の区別をはっきりと考えさせることが大切だ。頭ごなしに叱りつけたり、長々と説教したりすることは子どもの思考停止や無気力感を招いてしまう。大切なのは子どもの言い分をしっかり聞いて受け止めること。これによって子どもは自分の存在価値を認識し、自己肯定感を持つようになる。