最終回 たたかいの歴史から何を学ぶか
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権利獲得運動のダイナミズム
1945年の朝鮮解放から現在まで、在日朝鮮人がさまざまな権利を獲得してきた歴史を当事者の証言を交えて振り返る―。そんな連載企画が編集部内で持ち上がったのは2012年の秋ごろのこと。誰もが知る有名な出来事から、あまり知られていないが重要な問題にいたるまでさまざまなトピックを取り上げ、権利闘争の現場にいた人々の証言も盛り込みながら同胞たちの権利獲得運動を活写したいという構想だった。
15回の連載で外国人登録法、在留資格問題、高齢者・障害者無年金問題、就職差別、戦後補償など幅広い分野のイシューを取り上げたが、最も多かったのが民族教育の諸権利に関する問題だった。48年の4・24教育闘争に始まって、翌年の学校閉鎖令、60年代の朝鮮大学校認可闘争、80年代から2000年代にかけてのJR通学定期券割引率差別是正、大学受験資格、高体連加盟問題、地方自治体の補助金獲得にいたるまで、その数は全体の過半数の8回におよぶ。