Vol.9 中級部3年~人生の岐路に立つ、文系科目で行き先を意識
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李圭学 ●47、東京朝鮮中高級学校教員
卒業が一つのゴール
孔子は論語の中で次のようにのべた。「吾十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順い、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず」。彼は15歳で志学、すなわち学問を志したそうである。歴史を遡ると日本では男子は元服、女子は笄年(けいねん)といって一人前の大人として扱われた年齢でもある。
この15歳にあたる学年が現在の中級部3年生である。最近は中3といえども自立の遅れと思考力・判断力が不足していると言われる。少年団活動を通じて、生活の中での課題に取り組む意欲は2年時に比べると旺盛になるが、自分の将来を見据えた学習、進路選択などとの結びつきは乏しく漠然としているといえよう。