【特集】朝鮮のスープであったまろう
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朝鮮料理の特徴の一つに、豊富なスープ料理をあげられます。調理方法も多様で、肉、魚、野菜、昆布、煮干などさまざまな材料からだしを取って、국(クッ)、탕(タン)、찌개(チゲ)などのスープを作ります。昔から食べられてきたさまざまな朝鮮のスープ料理には、先人の知恵がたくさん詰まっています。今特集では、そんな朝鮮のスープの魅力に迫ります。
本格的スープを作ってみよう!
「국을 먹는다(汁を食べる)」といわれるように、朝鮮のスープ料理は具だくさんで、食べ応え、栄養ともに満点。お店でも食べられるけど、たまには家庭で作ってみたいもの。ここでは肉、魚介、野菜を使った10種類のスープを紹介します。大鍋でごっそり作れば、いっそう美味しい!
●肉のスープ
サムゲタン
コムタン
カムジャタン
ユッケジャン
●魚介のスープ
タラのスープ
スケソウダラのスープ
ワカメスープ
アサリのスープ
●野菜のスープ
冬瓜のスープ
くず野菜のみそスープ
作ってくれた人:金純子(きむ・すんじゃ)さん
1954年生まれ。モランボン味の研究所主任などを経てモランボン流上級講師資格を取得。朝鮮料理・朝鮮宮廷料理を極め、焼肉店経営を学んだ後、スーパーアドバイザーとして数々の店舗を指導。料理教室「KOREAN クッキング 純」主宰の傍ら、朝鮮大学校短期学部生活科学科で調理実習の講師を務める。
クッ―すばらしき、その栄養価
金貞淑 ●朝鮮大学校短期学部准教授、栄養学
ウリナラのスープ(クッ:掬、국)の特徴はなんといってもその種類の多さ。李朝時代の料理書に載っているクッと現代のものを加えるとその数101種になり、チゲを合わせると136種にもなる(韓国料理文化史、李盛雨著)。ウリナラでは遡ること4世紀以前からすでに肉類をよく食べ、その後仏教の影響による殺生禁止があったにもかかわらず、高麗末期、元の侵攻によって肉の扱い方などの料理法が広まり再び肉食が復活した…