年金事務所に行ってきました(3)
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昨年、わたしは自分が無年金者だということを知りました。正確に言うと、日本人ではないので「国民年金」の加入資格を有していないと思い込んでいて、その思い込みが間違いだということを、南相馬市役所に転入届を出す際に知らされたのです。
十一月六日に往復二時間をかけて福島県相馬市にある年金事務所を訪ね、何故、ただの一度も「国民年金被保険者資格取得届書」や「納付勧奨通知書」が届かなかったのかについての説明と救済措置を求めたのですが、二時間も待たされた挙句、「日本年金機構のホームページに投書してみたらどうか」と言われました。
リュウ・ミリ●作家
1968年生まれ。神奈川県出身。福島県南相馬市在住。1993年、「魚の祭」で第37回岸田戯曲賞受賞。1997年、「家族シネマ」で第116回芥川賞受賞。2008年10月、朝鮮民主主義人民共和国を初訪問。近著に小説「JR上野駅公園口」(河出書房新社)、「貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記」(双葉社)がある。