山口同胞社会の希望 県内唯一のウリハッキョ/おいでよウリハッキョvol.4 山口朝鮮初中級学校
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純粋で明るく、人懐っこい山口朝鮮初中級学校の児童・生徒たち。人数は少ないがたくさんの笑顔にあふれている。昨年度は学校創立60周年、民族教育実施70周年を記念するイベントで児童・生徒も教員も大忙し。県内に唯一残る朝鮮学校としての期待を背に、今日も学校生活を送る。
△今月のハッキョ
山口朝鮮初中級学校
歴史:1945年に県内各地で国語講習所が開設。46年に統合し朝連下関初等学校開校。日本政府による強制閉鎖後、岩国朝鮮初級学校(52年)、徳山朝鮮初級学校、下関朝鮮初級学校(56年)、宇部朝鮮初級学校(59年)が創立し、それぞれ中級部が併設。72年に山口朝鮮高級学校が開校。その後、78年に岩国初中、04年に山口朝高、08年に宇部初中、09年に徳山初中が休校。08年に下関初中が「山口朝鮮初中級学校」に改称された。
データ:呉栄哲校長/園児・児童・生徒:38人/学区:山口県
〒750-0044 山口県下関市神田町2-8-1
Tel:083-222-9303
1人ひとりの幅を広げて
8:30からの早期登校活動で1日がスタート。英検・漢検の学習や読書、100マス計算などで学力を積む。宇部から1時間以上かけて登校するスクールバス組にも、車内でCDを使った読み聞かせを。2015年度の英検合格率は100%、漢検合格率は93.8%と成果も出ている。
児童・生徒たちは、勉学だけでなく特別課外授業や職業体験などさまざまなことを経験する。昨年度からは新たに3つの正課クラブを導入。一人ひとりの経験の幅を広げて行こうと実施された。
△山口初中のトライ!
再出発を切るのは誰か―
民族教育実施70周年記念 山口民族教育フォーラム「Re:START」
かつて山口県内に5つあった朝鮮学校は、現在1つ。その学校が今、学生数の減少という厳しい現実に直面している。子どもたちの未来を作るウリハッキョ、山口同胞社会の生命線であるウリハッキョをこのままなくしていいのか―。山口民族教育実施70周年を記念する最終イベントとして県青商会がフォーラムを主催し、現状を打開するための新たな挑戦を始めた。