東アジアの頂点へ ~ 朝鮮女子が3連覇/男子サッカー 善戦およばず1分2敗
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東京と千葉を会場に行われたEAFF(東アジアサッカー連盟)E-1サッカー選手権2017決勝大会(17年12月8~16日)で朝鮮民主主義人民共和国女子代表チームが3戦3勝の成績で優勝し、大会3連覇を果たした。一方の男子チームは4位に終わった。
文:李相英、写真:盧琴順(朝鮮新報)
同大会は2003年から2年に1回、開催されている。参加4チーム(朝鮮、韓国、日本、中国)がリーグ戦方式で優勝を争う。会場は、男子が味の素スタジアム(東京都調布市)、女子がフクダ電子アリーナ(千葉市)。朝鮮はこれまで女子代表が13年と15年大会で優勝し、男子代表は05年と15年に3位になっている。男女の代表が同時に日本で試合をするのは初めてのことだ。
12月8日に行われた朝鮮女子の初戦の相手は中国。前半24分にFWキム・ユンミ選手がゴール左隅にシュートを決めて先制すると、後半33分にもふたたびキム選手がゴール。2―0で快勝し、幸先のいいスタートを切った。
善戦およばず1分2敗/男子サッカー
一方、元ノルウェー代表選手のヨルン・アンデルセン監督の下、満を持して大会に臨んだ朝鮮男子代表チームだったが、1引き分け2敗の勝ち点1で4位に沈んだ。
9日の初戦の相手はホストチームの日本。2000人を超す大応援団の声援に後押しされた朝鮮は、粘り強い守備からのカウンター攻撃で幾度となく得点チャンスを作りだす。
前半25分。セットプレーのこぼれ球からつながったボールをFWチョン・イルグァン選手が狙うが、相手GKのファインセーブに防がれてしまう。同27分にはペナルティーエリア内でFWキム・ユソン選手がシュートを放ったが、弾かれたボールを詰めきれず。0―0のまま試合を折り返した。
貴重な経験、成長の糧に 代表召集の在日同胞3選手
文:李永徳(朝鮮新報)
MF李栄直選手(J2・カマタマーレ讃岐・当時)は全3試合にスタメン出場したが、自身のパフォーマンスには満足していない。プラス材料は、「J1のクラブに所属している日本選手をはじめ能力の高い各国の選手たちと対等に渡り合えたこと」。来季はJ2・東京ヴェルディでプレーする。「クラブで存在感を発揮して、J1でプレーするための足がかりとなるシーズンにしたい」。
在日同胞応援団/大会いろどった「12人目の選手」
大会期間中、在日同胞応援団の活躍も光った。朝鮮チームの試合ごとにスタジアムの一角を赤く染めたサポーターたちは、圧巻の応援ぶりで自国チームを後押しした。
女子チームの日本戦の勝利を客席で見届けた千葉県在住の金東実さんは、「制裁の中でも日本を訪れてプレーする選手たちの姿から力をもらえた。目の前で優勝の瞬間を見られてうれしい」と喜びを語った。同じく、スタンドで声を枯らしながら応援していた東京朝鮮中高級学校高級部3年の朱相憲さんは、「必ず勝つと信じていた」と笑顔だった。