月間イオニュース vol.11
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偏向のない中立的な「朝鮮報道」を
高麗ジャーナル編集部
【高麗ジャーナル】「高麗(コリョ)ジャーナル」は「朝鮮半島、東アジア、世界の平和と未来をつなぐニュースサイト」を目指して2018年春に創設されたインターネット・メディア。高麗は中世の朝鮮半島に存在した民族史上初の統一国家の名前であり、朝鮮(北)、韓国(南)ともに英語名で用いている国名「KOREA」の語源。朝鮮半島問題や民族に関連する話題を「民族自主」の観点から捉えて、分析、解説、紹介することを心がけている。昨今、日本のマスメディアが朝鮮半島問題に関して十分な検証を経ぬままに、偏見と誤解に満ちた報道・放送を無責任に繰り返す中、ユーザーに対し大手マスメディアとは違う視点を提示することで、自身の頭で一考するきっかけを与えられれば幸いだ。
高麗ジャーナルのHP http://www.koryojournal.news/
Q:関西空港税関による神戸朝高生のお土産押収、どうなった?
A:お土産品の大半が返還された!
Q1:神戸朝高生らが空港で押収された朝鮮からのお土産が返還されたって聞いたけど
A1:神戸朝高生らが空港で押収された朝鮮からのお土産が返還されたって聞いたけど
A1:6月28日、修学旅行で祖国・朝鮮民主主義人民共和国を訪問した神戸朝鮮高級学校3年生の生徒らが持ち帰ったお土産や民芸品が関西国際空港税関当局に押収された問題で、税関側は9月12日、押収品の大半を神戸朝高に返還したんだ。
同校の許敬校長によると、押収以降、多くの同胞や日本市民が生徒らを心配し、学校に激励の電話や手紙などを送ってくれたという。なかには支援金を寄付したり、地元の名産品を生徒らに送ってくれた日本市民もいたんだ。許校長は「この間、同胞や日本市民の協力、支援には本当に感謝している」と謝意をのべながら、「生徒たちのお土産が帰ってきたことは本当に良かった」と話しているよ。
Q2:お土産押収にはどんな抗議や非難があったの?
A2:お土産押収事件をめぐっては、朝鮮のメディアや韓国と日本の市民団体から相次いで非難や抗議活動の声が上がったんだ。7月4日に発表された朝鮮中央通信の論評は税関の暴挙に対し、「在日同胞に対する不当な差別を直ちに中止すべきだ」と訴えた。
韓国社会では、7月3日に市民団体がソウル日本大使館前で抗議声明を発表したよ。この声明に韓国の224の団体と83の個人が賛同し、抗議声明では子どもたちの心に消すことのできない傷を負わせた日本政府を糾弾したんだ。
7月19日には、参議院議員会館で「高校無償化からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」と朝鮮学校関係者、在日本朝鮮人人権協会の代表らが関係省庁に抗議・要請を行い、7564筆の署名を手渡したよ。
Q3:この一件以降、祖国から持ち帰ったお土産の押収はないの?
A3:神戸朝高生のお土産押収以降、修学旅行で祖国を訪問した朝高生らに対するお土産の押収は無かったよ。一方で、羽田空港税関は8月3~10日に訪朝した「日朝学術教育交流協会第11次・千葉ハッキョの会第3次合同訪朝団」に対して所持品検査を行い、お土産を押収した。現地の人々とふれあい、民間レベルで朝・日友好親善を促す活動を踏みにじるひどい仕打ちだ。ほかにも、朝鮮大学校の学生が持ち帰ったお土産の一部が没収されたという報告もある。
朝鮮半島に新たな平和への気運が生まれるなか、日本政府の対朝鮮制裁措置は東アジアの平和構築の動きに逆行している。日本政府は朝・日首脳会談の実現をうわべだけで唱えるのではなく、独自制裁の解除や在日朝鮮人に対する差別を是正することから始めるべきだね。