お助けとんぽライフ 介護:相談窓口の確認、介護保険の申請を
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在日同胞が直面する生活上のさまざまな問題の解決法について、人生のステージごとにわかりやすく解説します。
文時弘 ●在日本朝鮮人人権協会
介護
Q1 ユンさんの高齢の父親に認知症の症状が出てきました。どうしたらいいでしょうか?
A:認知症の症状が出るなど、介護の必要性が感じられるようになったら、まずは父親の居住地の「地域包括支援センター」に相談することをおすすめします。地域包括支援センターは、保健師や経験のある看護師、社会福祉士、主任介護支援専門員などを配置し、介護保険の相談や高齢者の日常生活の支援など、心身の状況に合わせた適切なサービスを継続的に提供できるよう支援している機関です。相談は無料です。詳細は、インターネットで居住地のセンターを検索してみてください。また、市町村役場の高齢福祉課などの担当窓口でも相談できます。
なお、地域によっては、同胞のデイサービスセンターもあるので、地域の総聯本部・支部に相談することをおすすめします。
Q2 父親の状態が芳しくないので、ユンさんはとりあえず自宅での介護サービスを利用することを決めました。介護保険の適用を受けたいのですが、どうしたらいいですか?
A:介護保険は、要介護または要支援状態であることが認定されることで利用できます。要介護は5段階、要支援は2段階の区分で、「要介護5」がもっとも重い状態(排せつや食事ができないなど)になり、「要介護1」の次が「要支援2」、そして「要支援1」がもっとも軽い状態(身のまわりの世話の一部に何らかの介助が必要など)に該当します。要介護または要支援の認定を受けるためには、①市町村への要介護・要支援認定の申請、②訪問調査、③(市町村による)主治医からの意見聴取、④介護認定審査会による審査、⑤(市町村による)要介護または要支援の認定と結果の通知という流れの手続きが必要になり、申請から30日以内に結果が出ます。
介護保険で利用できるサービスには、居宅介護サービスや施設介護サービス、地域密着型介護サービスなどがあります。要介護と要支援では利用できるサービスの範囲が変わります。たとえば要支援の認定では、施設サービスは保険利用できません。なお、要介護または要支援の認定を受けている状態で所定の要件を満たす場合、市町村に「障害者控除対象者認定書」の発行を申請し、その認定を受ければ、所得税・住民税の障害者控除を受けることができます。要件や申請方法などの詳細は、市町村役場の介護保険課で確認してください。
NPO法人 同胞法律・生活センター
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同センター発行の『とんぽらいふ 在日同胞のための生活便利帳』は以下のページで電子版を閲覧できます。
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