“Small Great Power”としての朝鮮/vol.6 森類臣さん(立命館大学客員准教授)
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大学時代から朝鮮半島に関わり、現在は京都を拠点に研究と交流に精力的に取り組む森類臣さんに朝鮮との出会いの原点、自身の研究スタイルや独自の視点で見た朝鮮の姿などについて寄稿してもらった。
初めての海外体験は朝鮮半島
私は2001年夏にNGOピースボートが主催した「南北コリアクルーズ」で初めて朝鮮半島を訪れました。正確に言うと、生まれて初めて外国を訪れました。それまで海外旅行すら行ったことがなかったのです。21歳、大学3年生のときです。「南北コリアクルーズ」は、南北朝鮮を同時期に訪問して交流を進めるプログラムです。朝鮮半島の西側の海(西海)の「北方限界線(海上軍事境界線)」 を越えて朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)の南浦港に入港し、平壌に数日滞在してから再び西海を船で越えて大韓民国(以下、韓国)の仁川に入港するというスケジュールでした。
つまり、私にとっては初めて訪れた外国が共和国であり、次に訪れた外国が韓国だったわけです。このときの体験は今でも鮮やかに思い出すことができます。この原体験は私の一生を決定したと思います。その後、2~3年間隔で、現在に至るまで数度に渡って共和国を訪問してきました。学術交流も少しずつ進めました。
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