新春! 本のプレゼント
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新春を迎え読者の皆さんに朝鮮関係の本を一挙にプレゼントいたします。
昨年9月号に続く第2弾。10名の方にプレゼント。
※応募方法
月刊イオ2023年1月号の読者アンケートはがき最下部にある「その他」欄に【本のプレゼント】と記入し、希望する作品名を併せてお書きください。裏面には名前、住所、電話番号を必ずお書きください(未記入のものは無効となります。締切は1月31日)。当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。
『ピョンヤンの夏休み』
文:柳美里/発行:講談社
芥川賞作家の柳美里さんによる朝鮮訪問記。4つの章で構成されているが、第二章は本誌2009年2月号に掲載した文章を収録している。特に面白いのが第四章の「家族と故郷」。2010年の夏休みに家族と共に朝鮮を訪問した日々を綴っていて本書タイトルの由来となっている。祖国とは何かを問う柳さん。息子の丈陽さんと通訳の金さんとのやり取りが心温まる。韓国で翻訳出版されたもの(右)のいずれかを。
『벗』(友)
文:ペク・ナムリョン/発行:アシア
朝鮮民主主義人民共和国の有名な作家であるペク・ナムリョンの小説を韓国の出版社が国内で出版したもの。朝鮮の恋愛と結婚、そして離婚について扱った作品だ。小説の冒頭から離婚裁判の場面が描かれる。「離婚させてください」と訴え、夫との結婚生活の実態を語る主人公の女性・スニ。裁判を通してスニの心情に迫る判事のジヌ。この小説は海外や韓国で大きな反響を呼び多くの読者を獲得した。
『家庭で作れる韓国の常備菜』
文:鄭泰慶/発行:河出書房新社
常備菜とは作り置きするおかずのことで、朝鮮語では「ミッパンチャン」と言う。韓国ではどの家庭でも常備菜をたくさん作って冷蔵庫に保存する。本書は常備菜のいろいろを各ジャンルごとに紹介している。主菜になるものやお酒のあてになるもの、キムチなどの伝統的な漬物など目的もバラエティー豊かで重宝するものばかり。料理の簡単な説明と材料、つくり方がわかりやすくまとめられている。
『朝10分、あるものだけでほめられ弁当』
文:井上かなえ/発行:文芸春秋
3人の子どもと夫のためにお弁当を作り続けてきた筆者がそのノウハウを公開する。作る側からは簡単で時短で材料が安価なお弁当。食べる側からは美味しくて見た目が良く自慢したくなる、そんなお弁当ばかり。お弁当それぞれの材料とつくり方が簡潔にまとめられており、明日からでも実践できるものばかりだ。「おかずの種類は3種類でOK」などためになるアドバイスもありがたい。
『過去から学び、現在に橋をかける』
文:朴日粉/発行:梨の木舎
サブタイトルが「日朝をつなぐ35人、歴史家・作家・アーティスト」となっている。朝鮮新報社の記者として40年以上勤めた筆者がインタビューした日本の著名人は数多い。映画監督の山田洋次さんなどビッグネームが登場するが、かれかのじょらの日朝友好への思いと、それと対照的な歴史を歪曲し捏造する日本政府に対する筆者の厳しいまなざしが印象的である。
『無冠、されど至強』
文:木村元彦/発行:ころから
日本の強豪校がその強さゆえに対戦を望んだといわれる1970年代の東京朝鮮高級学校サッカー部。そして当時の監督だった金明植の物語である。日本のサッカー関係者の証言を数多く収集して、その強さを具体的に語る。金明植の生い立ちを追う部分は興味深い。朝鮮学校が日本の公式大会に出場するようになった経緯も語られている。
『古代史研究七十年の背景』
文:上田正昭/発行:藤原書店
中学のころに古代史に興味をもった筆者が研究生活70年を振り返った書。エッセイ風に綴られており読みやすい。「在日の問題」という一文がある。高校の教諭のころ生徒に在日朝鮮人がおり家庭訪問の時にいじめられていた話を聞いたことがきっかけで在日の人権の運動にかかわるようになった。朝鮮半島との関係に多くの内容が割かれている。
『ヘイトをとめた街-川崎・桜本の人びと』
神奈川新聞「時代の正体」取材班編/発行:現在思潮新社
神奈川県川崎市桜本にある川崎市ふれあい館。在日コリアンと日本人が交流する場である。しかし2015年、ヘイトデモが桜本を襲った。本書はヘイトデモとの闘いを報道し続けてきた神奈川新聞論説・特報面の連載「時代の正体 ヘイトスピーチ考」を再構成したものだ。桜本の人びとがいかに闘いデモを止めたのかが詳細に報告されている。
『いちばんやさしい韓国料理』
監修・料理:趙善玉/発行:成美堂出版
韓国料理の美味しさ、多彩さ、バランスの良さを全般的に伝える入門書。ご飯と粥、スープと鍋料理、焼き物、蒸し物と煮物、ナムル、キムチ、麺、もち菓子などジャンル別にレシピが紹介されており、その多さは圧倒的。食材や料理法の基本も教えてくれており、入門書として最適の一冊となっている。ところどころに入る豆知識も楽しい。