語り継ぐ、私たちのストーリー 連載「朝鮮学校百物語」を終えて
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2015年1月号から始まった連載「朝鮮学校百物語」(以下、「百物語」)が今年1月号で最終回を迎えた。8年にわたる長期連載を振り返る。
多種多様なテーマ
「百物語」の連載は、本誌2014年8月号での同名の特集「朝鮮学校百物語」がきっかけとなった。1945年から続いてきた朝鮮学校の歴史―そこでは児童・生徒とその保護者、教職員、地域の同胞たちが織りなすさまざまな物語が生まれ、語り継がれ、今も新たに誕生している。特集では、勉強や部活動、ケンカ、寄宿舎生活、名物教師、日本人との心温まる交流など朝鮮学校にまつわる「あんな話、こんな話」を日本全国から集め、掲載した。
残念ながら、特集では取材した内容の一部しか取り上げられなかった。日本各地にまだまだ埋もれている話も多くあるはず、という流れから連載はスタートした。
連載は70回続いた。「始まりのウリハッキョ編」では、各学校がどのようにして建てられたのか、創立にまつわる歴史や草創期のストーリーを掲載した。学校単体ではなく、その地域で民族教育がどのように始まったのかについてもまとめた。
また、サンペンマークの由来やコッソンイ作文コンクール、在日朝鮮初級学校中央サッカー大会などのイベントの歴史も取材した。ほかに、東京朝鮮中高級学校サッカー部や朝鮮大学校演劇部などのクラブ活動についても多く取り上げた。「教員編」では、今も語り継がれる名物教員の半生を人物伝として掲載した。在日朝鮮学生少年芸術団のソウル公演をはじめ民族教育の歴史を彩った出来事、教科書編さんの歴史、はたまた学校の食堂やオモニ会、地域の名店にいたるまで多種多様な題材を取り上げた。
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取材を振り返って 担当記者エッセイ
連載を担当した編集部記者3人が8年間の取材、執筆の日々を振り返った。
私たちの歴史をなぜ書くか― ●張慧純
歴史は〝平面の記録〟ではない ●黄理愛
物語の語り部たちへの感謝 ●李相英
(全文は本誌2023年3月号に掲載)
ブログ日刊イオでは、8年間にわたる長期連載を担当した、記者3人のエッセイを2月20日から22日の3回にかけてアップしました。
「連載・朝鮮学校百物語(全70回)を終えてvol.1」
https://www.io-web.net/ioblog/2023/02/20/89887/
「連載・朝鮮学校百物語(全70回)を終えてvol.2」
https://www.io-web.net/ioblog/2023/02/20/89905/
「連載・朝鮮学校百物語(全70回)を終えて vol.3」
https://www.io-web.net/ioblog/2023/02/22/89911/