【イオニュースPICK UP】東京第5ハッキョ支援のために 第五のなかま会が結成
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東京朝鮮第5初中級学校(墨田区八広)の支援団体「第五のなかま会」の結成総会が10月21日、同校で行われ、第五のなかま会準備委員会のメンバー、同胞、日本市民、同校の教員ら約50人が参加した。
今年の2月の発足以降、第五のなかま会準備委員会は会の結成までの間に月1回の月例会、学校行事への参加および協力(学芸会を観て第5ハッキョ応援プロジェクト、入学生、卒業生へのプレゼント)などの活動を行ってきた。また今年の6月17日には第五のなかま会結成に向けた足掛かりにするために、また朝鮮学校への理解者を増やし、同校の支援に繋げるために学校公開と焼肉交流会を企画し、地域をあげて参加を呼びかけ、278名が同行事に参加した。また同団体は葛飾、江戸川、墨田でそれぞれ行われた日朝友好親善の集いへの参加や、朝鮮学校『無償化』排除に反対する連絡会の活動への呼びかけなども行ってきた。
総会の第1部では司会の木下明さんが開会の挨拶を行った後、代表選出の場が設けられ、藤野正和さんが選出された。第1部ではその他に活動および会計報告、方針案、人事案、事務局体制、2023年度予算案が審議、可決された。最後に新役員と同校の呉英哲校長が挨拶を行った。
第2部では「第5ハッキョを知ろう」というテーマで呉校長と同校27期卒業生であり同会の副代表に選出された梁大隆さんが記念講演を行った。
まず呉校長が民族教育の目標、目指す学校像について説明した。呉校長は民族教育の目標として①民族性豊かな子どもたちを育てる、②しっかりとしたアイデンティティ、自尊心を育てる、③日本の社会に貢献する人材を育てる、④同胞コミュニティを引き継ぎ、さらに発展させていく人材を育てる、という4つを挙げた。また目指す学校像を①家庭・地域が教育責任を分担し、心豊かな児童・生徒が育つ学校、 ②地域の歴史や文化を大切にし、地域愛にあふれる児童生徒が育つ学校、③児童・生徒・保護者・地域がともにつくる特色ある学校とした。
続けて講演を行った梁さんは、まず卒業生の立場から見た朝鮮学校というテーマで発言。また東京都内の朝鮮学校の設立年月日や日本で朝鮮学校ができるまでの歴史的経緯、母校でもある東京朝鮮第5初中級学校の歴史について説明した。梁さんは自身の朝鮮学校時代の経験や直接目撃してきた権利闘争(JR通学定期券問題、朝鮮学校の中体連、高体連加盟問題、国立大学受験資格問題など)についても話した。講演の終盤では、朝鮮学校の問題は日本社会の問題だと強調した。
最後に呉校長が現在行われている同校の改修事業の方針などについて説明した。
第3部では交流会が行われた。
総会に出席した遠藤ミホさん(47、墨田区議会議員)は、「第五のなかま会の雰囲気がとてもいいと思った。みんなで一緒になって活動に取り組んでいく大切さを今日の総会を通じて体感することができた。12月にある学校応援チャリティコンサートやその他のイベントに周りの人たちと共に参加するなどして、地域で学校の支援者を増やすための活動をこれからも行っていきたい」と感想をのべた。
同校では改修した校舎の竣工式を来年4月に行う予定だ。
文・写真:金盛国