ホームランド(祖国)を探して―康宗憲さんと中村一成さんの対話/愛知県立大学で「祖国を創る」
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留学中の韓国でスパイ事件をでっちあげられ、一度は「死刑囚」(2015年、韓国の大法院で再審無罪判決確定)となった康宗憲さん(72)の話を聞く「祖国(ホームランド)を創る―死刑台を超えて」が2023年12月6日、愛知県立大学で行われ、オンライン含め約130人が参加した(山本かほり・同大教員、李洪章・神戸学院大学教員、岡真理・早稲田大学大学院教員の共催)。
インタビューは、ジャーナリストの中村一成さんの司会のもと、約3時間半の長丁場で行われた。冒頭、韓国のテレビ放送KBSが放映した「スパイ 在日同胞スパイ操作事件」(2019年8月)が上映され、「政治犯」として青春を奪われた在日韓国人たちの近況が伝えられた。
インタビューは、①康さんの幼少期から韓国留学、②監獄時代、③日本に戻ってきてから今まで―の3つの時期別に進められた。この日の企画は中村一成さんが2023年1月、シリアの元政治犯、ヤシーン・ハージュ・サーレハさんと康さんとの対談企画の打ち合わせの席で、「康さんの体験と思索を皆と分かち持ちたい」と思ったことが始まりだった。最後は、ガザで続くイスラエルによるジェノサイドについて岡真理さんが発言。「私たち自身が『人間』としてとどまるために、今歴史の審判に耐えうる行動を皆がとる瞬間だ」と問題提起した。中村さんが引きだした「言葉」から康さんの思想の一端を紹介したい。
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