アットホームでコスパよし下町の焼肉屋／焼肉福ふく（東京都江東区）

by R.CHE · 公開済み 2024年7月12日 · 更新済み 2024年6月17日

ランチメニュー人気ナンバーワンの「丸とく定食」

地下鉄門前仲町駅から徒歩２分。福ふくは永代通り沿いに店を構える。門前仲町に40年以上前から根を下ろし、安くておいしい焼肉を提供してきた。
店は愼順妼さん（87）が営む。株式会社トラジの代表取締役・金信彦さん（58）の母親だ。旧店名は「てっちゃん」。７年ほど前に現在の店名となった。
お店の特徴は、いい意味での「普通さ」。希少な部位を手の込んだ味つけや盛りつけで提供したり、内装がおしゃれなお店ではないが、シンプルな焼肉を普通においしく、リーズナブルに味わえる。
カルビ、ロース、ハラミ、タン塩、ホルモン…いずれも柔らかくて味がよくて、ボリュームもある。福ふく３点盛りは、上カルビ、ダイヤモンドカットハラミ、カシラというお店おすすめのお肉をまとめて味わえるメニューだ。テーブルに置かれた七輪で肉を焼くと、おいしそうなにおいに包まれ、焼肉を食べる幸せを感じることができる。
チヂミやチャプチェなどサイドメニューも充実している。キムチ類やナムル、コチュジャンまで手作りなのも特徴だ。キムチは白菜キムチ、カクテキなどの定番のほかに、トマト、パクチー、マンゴー、リンゴなどバラエティ豊かなメニューがたくさん。テグタンスープなどのスープ類も人気が高い。
ランチメニューも種類豊富。人気ナンバーワンの丸とく定食（１０００円）はカルビ、ロース、トントロ、豚カルビ、鶏肉という５種類の肉をお得に味わえる。セットにはお肉とライスのほかにスープ、サラダ、ナムル、キムチ、コーヒーがつく。スープとライスはおかわり自由なのがうれしい。
愼さんは門前仲町で焼肉店を営みながら、５人の子どもを含めた家族を養ってきた。愼さんの店はいわば「焼肉トラジ」の源流ともいえる。「お客さんや地元の人たちに助けられました。もらいっぱなしではいけない。恩返しのつもりでがんばっています」。
「下町の庶民派焼肉」の雰囲気が漂う店のたたずまい。アットホームでコスパもよし。普段使いにぴったりの「街の焼肉屋さん」だ。