激戦区にオープン、目指すは「壱番の店」/焼肉ホルモン 壱輪(大阪府大阪市)
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大阪市生野区、近鉄今里駅から歩いてすぐのところに今年8月オープンした。同胞の集住地域でコリアンタウンからも近い。焼肉屋の激戦区に店主の車満成さん(26)が切り込んだ。“生野区は今里、壱番のお店を目指して、人の輪・ご縁を大切に”――屋号の「壱輪」に込められた思いだ。
一番のこだわりはタレ。すべて一から手作りしている。実家が焼肉屋だった満成さんは、代々続く味と現代の味を調合した。お肉は冷凍を使わず、生の肉を手切りにし、塩ものを含めお肉にタレをもみ込む。壱輪ハラミは一番人気だ。なかなか手に入らない厳選された黒毛和牛を使用。同じく人気メニューの上塩タンは、ほどよいジューシーさがあり、旨味が詰まっている。
店主おすすめのロースステーキ、赤身好きにうれしい極厚ハラミのステーキなど焼肉屋としては稀有なメニューもある。重厚なハラミのステーキはさっぱりとしながら噛むたびに旨味が口の中に広がる。ワサビをのせていただくとその絶妙な味に思わず舌鼓を打った。ワインも一緒に頼みたくなる一品。
お肉以外では、ミノの湯引きがお酒のあて(肴)としてよく出る。ボイルし水切りしたミノをネギと特製ポン酢で和えた。名物は、手間暇かけたテールスープに麺を絡めたテールラーメンだ。コクがあり濃厚なスープは店主が研究した特殊な方法で作っている。
お店は2階建て、広々50席。2階にはキッズルームを完備しており、子ども連れも安心だ。幅広いシーンで使えるため、オープンしたばかりだが大勢の客が訪れている。
大阪朝鮮高級学校(当時)を卒業した満成さん。東京の「焼肉 哲」(立川市)と地元の「串焼 三玄」(生野区)で合わせて6年間修行を積んだ。「子どもの頃、ハルベ(祖父)と一緒にコリアンタウンによく仕入れにも行っていた」―父と母も携わり実家で営んでいた焼肉屋「くるま亭」は、祖父が亡くなる3年前にシャッターを下ろした。「ハルベが亡くなる前に、いつかお店を復活させると約束した。『壱輪』を母体として、『くるま亭』を新たに始めたい」。満成さんの思いは強い。「大阪に来た際には、ぜひ顔だけでも見に来てください」。
焼肉ホルモン 壱輪
〒544-0001 大阪市生野区新今里 4-2-20
Tel:06-6732-4629
営業時間:17:00~24:00/不定休
メニュー
上塩タン1980円、壱輪ハラミ2280円、上ミノ1080円、本日のロースステーキ2980円、あぶりユッケ1380円、ミノの湯引き680円、冷麺880円、テールラーメン1480円、グラスワイン(赤・白)各600円 ※すべて税込