重ねられる分断表示の痛み
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続く「朝鮮」表示者への迫害、新在留管理制度でも
外国人登録証明書に記される在日朝鮮人の国籍表示が「朝鮮」「韓国」に分断されて、60年以上の月日が経つ。
2006年から始まった日本の対朝鮮制裁とともに「朝鮮」表示者への迫害は厳しさを増し、生活のすみずみにまで及んでいる。
朴聖花さん(北海道在住、35、仮名)は5年前、再就職先を探しに訪れたハローワークの職員に言われた言葉が忘れられない。
「国籍は中国? 韓国?」
「『朝鮮』です」
「まだ変えてないの? これ厳しいんだよ。国から労働の規制とか言われてることある?」
職員は付け加えるように「中国、韓国を嫌がる人は多い」と吐き捨てた。
「変えてないの?の言葉にカチンと来た。公共施設の職員でもこの程度の認識かと思うとため息が出た。何にもわかっていない」
ここでは仕事を探せないと見切った朴さんは、ハローワークを後にし、他の手段を講じて職を得た。他にも「朝鮮」表示を理由に銀行の融資を断られた、会社で昇進を阻まれた…。「朝鮮」表示を口実にした差別は各地でまかり通っている。