囲碁の話いろいろ
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昨日観た映画が、最悪に気持ちを落ち込ませたので、少しでも気持ちを楽しくするために、今日は私の唯一の趣味ともいえる囲碁のことを書きたいと思います。興味のない方には申し訳ありません。
囲碁に興味のない方にはまったく意味のない情報ですが、昨日からプロのタイトルのひとつである本因坊戦が始まっています。今年は初代本因坊算砂が徳川家康からプロ棋士として俸禄を受けて400年の節目ということで、いろいろとイベントをもち盛り上げているようです。
ちょっと前の話になりますが、3月にショックな出来事がありました。
コンピュータの囲碁ソフトがプロのトップ棋士と2局対局して2局とも勝利したのです。「勝利した」と言ってもコンピュータ側が5子、4子のハンディ(あらかじめ5つ、4つ黒石を置いてはじめる)をもらってのものですが、それでも十分ショックでした。
私の実力では、プロ棋士に4~5子のハンディでは逆立ちしても勝てません。ということは、コンピュータは私よりも囲碁が強いということになります。2年前は私より弱かったのに、追い抜かれてしまったわけです。
コンピュータと対戦したプロ棋士は、武宮正樹9段。過去に本因坊や名人など多くのタイトルを獲得したトッププロです。「宇宙流」と呼ばれる独特の囲碁で、世界中に多くのファンがいます。私もファンで、以前、雑誌編集者という立場を利用し武宮さんに会うためインタビューをしたこともあります。
武宮さんの囲碁のスタイルが、コンピュータと相性が良いということはわかるのですが、対局のプロの解説を読んでも、コンピュータの実力が相当高いことがわかりました。
チェスの世界では、1997年に世界チャンピオンのカスパロフさんがコンピュータに敗れました。また、日本の将棋も今年1月、引退したとはいえ米長邦雄永世棋聖がコンピュータに敗れています。女子プロも負けました。これらの敗戦はすべてハンディなしの対戦です。将棋はもうすぐ人間の名人とコンピュータの真剣勝負が見られるかも知れません。
囲碁はチェスや将棋に比べ、19×19と盤が大きく「場合の数」が圧倒的に多いので、「コンピュータが人間に迫るのは不可能」と言われていたり、まだまだ先のことだと考えられていました。しかし、ここ数年の進化のスピードを見ると、それほど遠くない未来に人間に追いつくのではないかという感じを受けます。
局後、武宮正樹九段は「コンピュータが人間の実力にこのように近接したのはしらなかった。人工知能ソフトウェアは最善の手を読んだし、硬い手法を駆使した」と語っていたそうです。ハンディ戦だったとはいえプロを倒した今回の結果は、様々なところで話題となり波紋を呼んでいるようです。
今回対局したのは、モンテカルロ方式を利用した人工知能プログラムですが、私の予想では、プロのトップ棋士に3子からまでは今の調子で進化しそうですが、それから先はまた新たな発想のプログラムが開発されプラスされないと、ハンディなしの対戦は難しいのではないかと思っています。いずれにせよ、コンピュータが今後どれだけ強くなるのか本当に興味がそそられます。
もう少し進化して市販のソフトでも私よりずいぶんと強くなったら、ソフトを購入してコンピュータに囲碁を教えてもらいたいと思っています。
話は変わりますが、第33回世界アマチュア囲碁選手権大会が中国の広州市で13日から今日の16日まで開かれています。ここには朝鮮民主主義人民共和国の代表であるリ・グァンヒョク選手も出場していて、現在確認できる段階で4勝1敗の成績を収めています。韓国と中国の選手が5勝でトップ。
この世界アマチュア囲碁選手権大会は、以前はずっと日本で行われていました。はじめは朝鮮の代表も参加し来日していましたが、途中から来日できなくなりました。その原因は、日本の朝鮮に対するバッシングです。
2007年、2008年に日本で開かれた大会では、朝鮮民主主義人民共和国の国号、国旗の使用を禁止するよう日本政府が国際囲碁連盟に指示するという信じられないことが起きています。それにより、朝鮮の選手は大会をボイコットしました。また、日本による「制裁措置」により、朝鮮から人々が来日できなくなって今日にいたっています。
それに関連する朝鮮新報日本語版の記事がこれです。
●世界アマ囲碁選手権 朝鮮の国号、国旗使用禁止を指示 日本政府が国際囲碁連盟に圧力
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/07/0707j0226-00001.htm
●朝鮮 国際囲碁大会不参加、日本外務省が圧力 国号に関し不当な指示
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2008/07/0807j0523-00001.htm
こんなことをするのなら、昨年のサッカーW杯予選でも日本は朝鮮の選手の入国を断固拒否するくらいの根性を見せてほしかったものです(もちろん皮肉です)。(k)
昔と同じですね
K編集長様。今も碁が好きなんですね!とコメントしたくなりました。
atelier haruさまへ
コメント、ありがとうございます。昔から私のことをよく知っている方のようですね。これからもコメントを送ってください。お願いします。
囲碁
僕は、一旦はまるとずーっとのめり込むタイプなので、もしかしたら囲碁にもはまるかもしれません。今まで、呼吸法(ヨガ)や語学、歌、ボイトレなどにハマりましたが、いまだに続けております(といってもハマってから5年も経ってないけど)。これらのものは、はまる前は、何が面白いんだろうと考えたことすらないもので、それくらい縁のないものでした。でも、今こうしてその魅力にはまっているわけですから、今縁があまりない囲碁や将棋も、将来ハマるかもしれません。縁って不思議だな、と思いました。