朝・日の10年、 現状打開のために
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「失われた10年」―この言葉はまさに、朝・日間のこの間の10年にふさわしい。 2002年9月17日、朝鮮と日本の間で国交正常化を目指す平壌宣言が交わされたにもかかわらず、 拉致問題を肥大化させた日本は平壌宣言の本質を忘れ、朝鮮との関係を改善するどころか「制裁」を 加えるなど関係を悪化させてきた。膠着したこの現状をどのように打開するのか。 その責任は日本側にあるといえる。 朝鮮と深い関係を築いてきた日本の方々に現状打開のための提言を語ってもらった。
朝鮮と日本のこれから01
アントニオ猪木氏 ●元プロレスラー、イノキ・ゲノム・フェデレーション社長
日本は、深い眠りから目を覚ませ
アントニオ猪木氏(69)が平壌で38万人を集めてプロレス祭典を開催したのは17年前、1995年のことだ。師匠である力道山(本名・金信洛)への恩返しから始まった朝鮮訪問は以降23回を重ねる。「両国は平和を目指すしかない」と話す猪木氏に「闘魂外交」への思いを語ってもらった。
朝鮮と日本のこれから02
小倉紀蔵●京都大学教授に聞く
交流し自分で見て 発信することが大切
今年4月、文化・学術・市民交流を促進する日朝友好京都ネットのメンバー58人が訪朝し、朝鮮の市民や学者らと交流を深めた。訪朝団のメンバーを中心に今後、朝鮮に対する研究を深め、朝鮮との学術交流を深めたいとしている。訪朝団に参加した京都大学の小倉紀蔵教授に朝鮮の印象や今後の日朝関係について聞いた。
朝鮮と日本のこれから03
伊藤孝司●フォトジャーナリスト
張り裂けそうになりながらも、 カメラを向けた
私が朝鮮民主主義人民共和国を最初に訪れたのは1992年。その約10年前から、日本の侵略・植民地支配による被害者をアジア諸国で取材してきたが、朝鮮だけがその“空白”となっていた…。