ココロのトラブルＱ＆Ａ

ストレスを受けてしぼんでしまった心、誰にも会いたくないと 引きこもってしまった家族…。私たちの周りには、元気をなくしてしまった「心」が たくさん存在しています。「21世紀は心の時代」と言われるように、今、世界中で「心」と うまく付き合えるような、ネットワーク作りが模索されています。 今現在も「ココロのトラブル」に苦しむ人たちが、この問題への関心の広がりとともに、 少しでも楽になれればと願います。

心の病とは何か
誰しも無関係でいられない現代病

近年、社会のシステムが複雑化し、人がさまざまなストレスに囲まれる中で、 心の健康（メンタルヘルス）づくりは身近なテーマとなっている。 心の健康について知るためには心の病についての理解が不可欠だ。 心の病とは何なのか―。 駒沢メンタルクリニック院長を務める 精神科医の李一奉さんにうかがった話をもとに編集部でまとめた。

忍び寄る心の病、 その時あなたは…

REPORTAGE／精神疾患と同胞社会

近年、日本で増え続ける心の病は在日朝鮮人にも決して無関係ではない。 心の病に冒された人々は何を思うのか。 家族や周囲の人々は、患者をどのように支えたのか。 患者とその家族、精神科医、ソーシャルワーカーなど 現代の心の病と向き合う人々の姿を追った。

オモニ相談室　思春期の心のサイン

徐千夏●保健室講師

「子育ての関門・思春期」とよく言われますね。 ただ、それも発達の過程と受け止め、オモニの心持ち一つで、 自然な成長を見守る方法もあるようです。 日々、保健室で子どもたちを見守るチョナ先生のお話に 聞き耳を立ててみましょう。もちろんアボジたちも。

ドメスティック・バイオレンスって？
不平等な性差別の中で、誰にでも起こりうる暴力

近藤恵子●NPO法人全国女性シェルターネット共同代表

ドメスティック・バイオレンス（ＤＶ）という言葉をご存知ですか？　ＤＶとは、夫・恋人などの親密な関係で起こる暴力支配のことをいいます。例えば、
―殴る・蹴る・首を絞めるなどの身体的暴力
―怒鳴る・暴言を吐く・殺すぞと脅迫するなどの精神的暴力
―避妊をしない・暴力的な性行為を強いるなどの性的暴力
―生活費を渡さない・妻に多額の借金をさせるなどの経済的暴力
―24時間妻の行動を監視して自由に行動させないなどの社会的関係の断絶
―子どもやペットへの虐待
など、さまざまな暴力が親しい関係のなかで起こっています。

こころの病SOS

「こころの病気かな？」と思った時、相談できるところは病院だけでなく、 行政機関をはじめ相談窓口があります。 少しでも心の異変に気づいたら、独りで抱え込まずに 早い段階で専門家に相談することをお勧めします。

「なんだかおかしい…」、どこへ相談すればいいの？
生活費に治療費…、保障制度はあるの？
心のサインに気付いたら、 まずは最寄りの相談窓口へ

Essay／ひとりで 抱え込まないで…

李恵順●静岡ピアサポートセンター相談員

障害者相談支援員として月平均３００件強の相談支援を行う中で、最近特に精神障害（心の病）を持つ方の相談が増えている。それは同胞社会も同様で「心の病」を抱える本人と家族、関係者の相談は少なくない。