広島朝鮮初中高級学校
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今月のウリハッキョ広島朝鮮初中高級学校 創立:1946年4月16日 |
唯一の「幼・小・中・高」併設校、通信制高校への同時入学制度も
日本各地にある朝鮮学校の中で唯一、幼稚班、初級部、中級部、高級部が併設されている同校。1996年に広島朝鮮第1初級学校と広島朝鮮中高級学校が現在の場所に移転し統合、「幼・小・中・高」の教育体系を持つ学校となった。現在、中四国地方で高級部がある学校は同校だけなので、広島県内のほかに、岡山や山口の一部、四国地方を含む広い地域から生徒たちが集まる。
ほかの朝鮮高級学校にはない同校高級部の特長が、日本の公立の通信制高校への同時入学制度だ。高級部に通いながら、同時に広島県立西高等学校(通信制)の授業も受けることで、卒業時には日本の高校卒業資格も取得することができる。制度上の問題で同校からの大学受験ができない場合、また高卒資格が必要な各種資格試験を受験する場合に備えて1990年代から取り入れている。当初は広島朝高の生徒たちが西高に通い、授業を受けていたが、後には西高の教員たちが広島朝高に来て授業をするようになった。また、放課後に実施していた通信制の授業を、クラブ活動に支障があるからと、現在は月に1、2回、5、6時限目に行うなど、生徒たちの負担を軽減するためのさまざまな措置がとられている。「ウリハッキョと日本の高校の卒業証書を両方もらうことができるので、保護者たちも喜んでいる」と金英雄校長は話す。
「ウリマル(母国語)をよく学び、いつも使う」ことを目標に掲げている同校。通常の授業以外にも木曜日を「ウリマルの日」に定めて、朝のホームルームの時間を学習にあてている。学園祭の場でも児童・生徒たちの発起でウリマル発表会を行うなど意欲的だ。
クラブ活動もサッカー部、ボクシング部、空手部、吹奏楽部、舞踊部、民族器楽部、声楽部、美術部など多彩。中でも、近年もっとも目覚しい活躍を見せているのが吹奏楽部だ。県のコンクールで2011、12年と2年連続で金賞を受賞し、日本全国の朝鮮学校が参加する在日朝鮮学生中央芸術競演大会でも金賞の常連だ。
そんな児童・生徒たちの学校生活を保護者や地域社会がしっかりとサポートしている。オモニ会は学校行事の際の飲食物販売の売り上げで学校の財政を支援。ほかに、図書室の管理も手伝っている。アボジ会も校内の施設管理や美化、補修などに取り組んでおり、一昨年からは児童・生徒たちを対象に食育実習を企画している。地域の青商会、オモニ会、女性同盟が2011年から実施している、同校寄宿舎生たちのための毎週日曜日の夕食づくりも好評だ。
卒業生たちも、幼稚班の遊び場の芝生やAEDの設置など期ごとに独自の支援を行っている。連合同窓会でも毎年行事を企画し、地道に活動を続けている。
対外交流の分野でも、初級部が近隣の日本の小学校と、中級部は山陰地方の日本学校と毎年互いの地域を行き交いながら交流を続けている。学校をもっとよく知ってもらおうと毎年企画している公開授業。昨年はデヴィ夫人の講演会を企画し、地域の日本人を数多く集めた。
金校長は、「子どもたちは人格を形成するうえで非常に大切な時期を一つの学校で過ごす。児童・生徒たちの自主性、自立性を重んじる教育を目指しながら、通信制高校への同時入学制度などの特長で学校をもっとアピールしていきたい」と話していた。
ほかの朝鮮高級学校にはない同校高級部の特長が、日本の公立の通信制高校への同時入学制度だ。高級部に通いながら、同時に広島県立西高等学校(通信制)の授業も受けることで、卒業時には日本の高校卒業資格も取得することができる。制度上の問題で同校からの大学受験ができない場合、また高卒資格が必要な各種資格試験を受験する場合に備えて1990年代から取り入れている。当初は広島朝高の生徒たちが西高に通い、授業を受けていたが、後には西高の教員たちが広島朝高に来て授業をするようになった。また、放課後に実施していた通信制の授業を、クラブ活動に支障があるからと、現在は月に1、2回、5、6時限目に行うなど、生徒たちの負担を軽減するためのさまざまな措置がとられている。「ウリハッキョと日本の高校の卒業証書を両方もらうことができるので、保護者たちも喜んでいる」と金英雄校長は話す。
「ウリマル(母国語)をよく学び、いつも使う」ことを目標に掲げている同校。通常の授業以外にも木曜日を「ウリマルの日」に定めて、朝のホームルームの時間を学習にあてている。学園祭の場でも児童・生徒たちの発起でウリマル発表会を行うなど意欲的だ。
クラブ活動もサッカー部、ボクシング部、空手部、吹奏楽部、舞踊部、民族器楽部、声楽部、美術部など多彩。中でも、近年もっとも目覚しい活躍を見せているのが吹奏楽部だ。県のコンクールで2011、12年と2年連続で金賞を受賞し、日本全国の朝鮮学校が参加する在日朝鮮学生中央芸術競演大会でも金賞の常連だ。
そんな児童・生徒たちの学校生活を保護者や地域社会がしっかりとサポートしている。オモニ会は学校行事の際の飲食物販売の売り上げで学校の財政を支援。ほかに、図書室の管理も手伝っている。アボジ会も校内の施設管理や美化、補修などに取り組んでおり、一昨年からは児童・生徒たちを対象に食育実習を企画している。地域の青商会、オモニ会、女性同盟が2011年から実施している、同校寄宿舎生たちのための毎週日曜日の夕食づくりも好評だ。
卒業生たちも、幼稚班の遊び場の芝生やAEDの設置など期ごとに独自の支援を行っている。連合同窓会でも毎年行事を企画し、地道に活動を続けている。
対外交流の分野でも、初級部が近隣の日本の小学校と、中級部は山陰地方の日本学校と毎年互いの地域を行き交いながら交流を続けている。学校をもっとよく知ってもらおうと毎年企画している公開授業。昨年はデヴィ夫人の講演会を企画し、地域の日本人を数多く集めた。
金校長は、「子どもたちは人格を形成するうえで非常に大切な時期を一つの学校で過ごす。児童・生徒たちの自主性、自立性を重んじる教育を目指しながら、通信制高校への同時入学制度などの特長で学校をもっとアピールしていきたい」と話していた。