子どもたちが作り出す説得力
広告
人々の気持ちが伝わる表情を撮りたい
写真を始めたのは高1のころでした。機械が好きだったのと、写真自体が「なんで写るのだろう」と不思議で、興味を持ちました。朝高時代は朝高委員会の報道部、朝鮮大学校時代も宣伝部として学校の行事などを撮っていました。学友たちが自分の写っている写真を見て喜んでいる姿をみるのがうれしかった。私にとって写真は、コミュニケーションツールでもありました。人を撮るのが好きです。カメラに構えていた表情が、ふと素に戻るときがシャッターチャンスです。結婚式で、新郎新婦の表情とご両親の表情、友達の表情など、立場によって表情が違います。その表情をとらえたい。その時のそれぞれの人たちの気持ちが伝わる表情を撮りたいと思っています。。

文・写真:金泰哲
金泰哲(キム・テチョル)
1974年、京都生まれ。京都中高級学校在学中から写真を始める。朝鮮大学校経営学部卒。民族金融機関で8年間、仕事をした後、フリーのカメラマンに。結婚式の撮影や広告撮影などを手掛ける。ここ数年は大阪の劇団、「タルオルム」や「Unit 航路-ハンロ」の舞台を写真におさめてきた。

「O‐ゼロ‐」(作・演出:金哲義)朝鮮解放後、在日同胞たちはゼロから朝鮮学校を作った。それを壊そうとする強大な者たちと、守ろうとする小さな者たちの物語。「Unit 航路-ハンロ-」の金民樹、金哲義と子どもたち、文愛奈、朴賢志、姜蘇元、李珠里、鄭脩斗、崔智世らが出演。4月19~20日、大阪・天満橋のドーンセンターで、ホンギルトン基金チャリティ公演として催されたもので、公演の収益金、本作のDVDの売り上げの一部が寄付された。