浮き彫りになった朝鮮学校外し~vol.7 -朝高卒業生の大学受験資格問題
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大学に入学(受験)できるのは高校卒業生と帰国子女、大学入学資格検定(大検、現在の高校卒業認定資格)の合格者などと定めた学校教育法を盾に文部省(後に文科省)は朝鮮学校をはじめ一条校でない外国人学校の卒業生には大学の受験資格がないという立場を長年に渡ってとってきた。国立大学もこの見解に従って一律に朝高卒業生の受験を拒絶していた。差別是正のたたかいは1990年代半ば、京都から火がついた。
2重、3重の負担
朝高生は大検の受験までも制限されていた。大検を受けるには中学卒業の条件が必要だが、一貫して朝鮮学校に通ってきた生徒には中卒資格も与えられないので、大検すら受けることができない。朝高生への受験資格を認めない大学を受ける道は、朝高に通いながら日本の定時制高校か通信制高校に在籍して大検に合格するか、上記の高校を卒業して「高卒」の資格を得るかの2つ。いずれも回り道で、生徒への負担はたいへん大きかった。
国立大とは対照的に、一部の公立および私立大学は早い時期から独自の判断で朝高生の受験を認めてきた。