出会えた縁を大切に
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撮影現場で見えてくるもの
私が同胞結婚式の撮影をする時に、いつも感じるのは、列席者が非常に多いということです。なぜ多いのか。それは、在日同胞は昔から出会ってきた人たちとの縁やつながりを大切にしているからです。新郎新婦の職場でお世話になっている方たちや友人はもちろん招待するでしょう。しかし、同胞の婚礼の場合、新郎新婦二人だけの結婚式ではなく、ご両親の大切な行事でもあるため、ご両親の友人の方も招待し、盛大に祝うという習慣があります。結婚式の終盤になると民謡メドレーに合わせて列席者たちは、踊りだします。出会った「縁」が「縁」をつなぎ、気づくと列席者が大きな「円」を描きながら、新郎新婦を盛大に祝います。中には、「こんな結婚式初めて!」「オッケチュムってどうやるの?」と同胞の踊っている姿を真似しながら踊る日本の方もいます。
金正浩(キム・ジョンホ)
1983年、兵庫県神戸市生まれ。朝鮮大学校経営学部卒。在日本朝鮮商工連合会の「朝鮮商工新聞」編集部で4年間、勤めた後、カメラマンとしての道を歩む。現在は株式会社NEWSTYLEのカメラマンとして、ブライダル、スタジオを中心とした人物撮影を手掛ける。