長崎県・軍艦島
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<旅編>
朝9時、快晴のもと長崎港から観光客約50人を乗せ遊覧船が出港する。出港してすぐ、右手に三菱重工造船所立神工場が見えてくる。戦争中はここで軍艦が造られた、と船内にアナウンスが流れた。長崎県の産業において昔も今も大きな比重を占めるのが「三菱」である。
細長い長崎港を抜け外海へ出てしばらくすると、遠くに目的の島が見えてきた。観光客が向かっているのは軍艦島だ。
軍艦島は、正式名を端島という。その姿が戦艦に似ているところから軍艦島と呼ばれるようになった。長らく無人の島として、日本社会ではその存在を忘れられてきたが、2009年5月から上陸ツアーが始まり、再び脚光を浴びるようになった。しかし、朝鮮人にとって軍艦島は、別の意味で忘れることのできない島として存在し続けた。