好きな写真家
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先日、新たに好きな写真家ができました。
木村伊兵衛という写真家です。
出逢いは突然に―。
先日、ふらっと一人で、東京都写真美術館へと足を運びました。
そこでの「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ・ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」展を見るためです。
両者の名前は聞いたことがあったものの(特に木村伊兵衛は「木村伊兵衛賞」という賞があるくらいなので)、
実際の写真はみたことがなかったので、時間も余っているし、結構な量が展示されているということなので、
この機に一度見てみようと出掛けました。
「木村伊兵衛」。なぜその名前が今も伝えられているのか、その理由を知るのに時間はかかりませんでした。
昭和の生活と、そこで暮らす人々を写した写真は力強かったです。
その写真たちを見ていると、嗅いだこともないのに、その時代の匂いまでもが漂ってきました(もちろん錯覚)。
場所は新宿、競馬場、日暮里など、日本の様々な地で撮られた、まさに生身の人間たちがそこに写し出されていました。
少し前に「こころ」という小説を読みましたが、
その時代の主人公たち、または著者がこんな時代を生きていたんだろうと想像し、リアルに感じることができました。
日本にもこんなすごい写真家がいたんだと、ただただ、写真を眺めていました。
よくよく調べてみると木村伊兵衛はスナップ写真の新機軸を開いた写真家だそうです。
展示場には彼の撮った一連の写真が見れるコンタクトシートも展示されており、
どの場面で彼がシャッターを切っていったのかなども垣間見えました。
そのどれもが「人間」を捉えようとしているようで、それを見れただけでも、展示会に来てよかったと思えました。
今は、彼の写真集の単行本がでているので、それを一冊ずつ集めるのが楽しみのひとつです。(愛)