子育てアンテナ!~人気雑誌編集長に聞く~
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ひと世帯の家族の数が減り、ご近所づきあいも減るなかで、せっかく授かった「子育ての時間」が「孤独で辛い」という話をたまに聞きます。
そこで、「いやいや、そんなことはない」と、ユニークな雑誌作りをしている子育て雑誌の編集長たちに、
「子育てを、楽しみ、乗りきる」ヒントを聞きました。
地域の子育てサークルの楽しい雰囲気もお伝えします。
「月刊クーヨン」に学ぶ/子どもをよーく見れば、見えてくる
◇「月刊クーヨン」はこんな雑誌!
「育児をまじめにたのしく!」がモットーの月刊誌。クレヨンハウス発行。600円+税。
発行人は、作家でクレヨンハウス主宰の落合恵子さん。前身の「音楽広場」から数えると、30年近い歴史をもっている。
子ども、女性、オーガニックの視点から社会の文化を拓く―をコンセプトに人権、平等、平和といった骨太の編集を通じて社会へメッセージを送っている。子どもの本、安全なおもちゃの情報はもちろん、育児にまつわる悩みや社会の動きも捉えている。
読者カードを送る人の中から、月刊クーヨン読者の会「Cooyoners」を募集し、さまざまな形で誌面に参加してもらっている。クレヨンハウスでは、原発反対を鮮明に打ち出し、月1回、「原発とエネルギーを学ぶ朝の教室」という勉強会も開き、「不安」を「確かな知識」に紡ぐ場も提供する。
「読んだ後はきっと『育児のもやもや』が解消し、『大丈夫、子育てやっていける!』という気持ちになっていただけると思います」(戸来祐子編集長)。
「kodomoe(コドモエ)」から学ぶ/感情を無理に押し込めないで
◇「kodomoe」は、こんな雑誌!
絵本専門誌「月刊MOE」の増刊として2011年にスタートした、子どものための絵本を紹介する「こどもMOE」(季刊)が前身となっている。13年、“「親子時間」を楽しむママのための育児誌”をコンセプトにリニューアル創刊されたのが「kodomoe」だ。白泉社より奇数月7日発売、価格は639円+税。
特徴はなんといっても、毎号の付録につけられる描きおろし絵本。動物、乗り物、暮らし、食べ物などバリエーション豊かなテーマとユニークな内容で子どもたちを魅了している。ここから生まれた「ノラネコぐんだん」は特に人気で、シリーズ化だけでなく本誌のマスコットキャラクターにもなった。ほとんどの絵本が単行本化されているので、買い逃した作品があっても安心。
無料のweb会員を募集しており、読者参加企画や2ヵ月に1度のモニター会を実施。雑誌への意見も多いが、やはり子育ての悩みに関する話が尽きない。しんどい毎日を少しでもラクにできるような提案をしたいというのが「kodomoe」の願いだ。
学校マガジン「おそい・はやい・ひくい・たかい」から学ぶ/「はみだし」を見逃す心のゆとりを
◇「お・は・ひ・た」は、こんな雑誌!
既成の価値観にとらわれず、自前の考え方と方法で少しずつ教育や学校を楽しいものに作り直そうとする学校マガジン。1998年11月に創刊。隔月で発行し、就学期から思春期・自立期の「がっこう・きょういく・くらし」をテーマにしている。ジャパンマニシスト社発行。1200円+税。きょうだい雑誌に乳児・幼児を持つ保護者向けの「Chio(ちいさい・おおきい・よわい・つよい)」がある。
広告、スポンサーは置かない。読者モニターは1000人いて、ほぼ毎号200人ほどのモニターにアンケートをして、生の声を聞くよう努力している。編集スタッフは子育て中のママが大半を占める。
「学校をすみずみまで支配している『はやくて高いことが良きこと』という価値観を、いちど凍結してみませんか? 斬新で味のある『おそさ・ひくさの美学』といった夢のようなみずみずしい価値観を『現実の中』に生み出すことをねらっています」(岡崎勝編集人)
「お母さん業界新聞」から学ぶ/子どもを見守り、子どもから学ぼう
編集長の藤本裕子さんが、「お母さんの心」を育む場として、2008年に「お母さん大学」を開校した。大学の学生は日本全国のお母さん、キャンパスはそれぞれの家庭と地域、先生は各家庭の子ども、そしてテキストがこの「お母さん業界新聞」(月刊誌、10万部)だ。全国版の他に、エリア版(高知県、福岡県久留米市、静岡県)、地域版(各地で作られているB4サイズの手作り新聞)、日々更新されるウェブ版などがある。
目的は、「お母さんであることの喜びや子育ての素晴らしさ」を感じてもらうこと。こだわりは「お母さんの視点」。全国のお母さん記者が、日々の出来事や感じたこと、発見などを実名で発信している。一番大切なお母さんの「心」を豊かにする情報紙。
発行はトランタンネットワーク新聞社(お母さん大学)。「お母さん大学」への入学は年間3000円(「お母さん業界新聞」購読料、送料込み)。新聞購読のみも可(購読料3000円)。
会って話して、一緒に子育て―広がるオンマサークル
子育ては、一人で抱えてしまっては、孤独で寂しくなってしまう。
仲間が一人でもいれば心強い。それも身近な場所に。
こんな思いで、どんどん広がりを見せる、
オンマオリニサークル。福岡と東京で訪ねてみました。
ジョンホの笑いの子育て相談室リターンズ
金正浩●劇団アランサムセ主宰
超人気連載だった「ジョンホの子育て相談室」(2005年掲載)が帰ってきました。子育ての真剣な悩みを笑いで解決するジョンホ先生。アッパ(父親)の相談にジョンホ先生が答えてくれました。
Q1 子どもが生まれて、悪友から付き合いが悪いと責められます
Q2サッカー部の練習を抜け出す息子をどうすればよい?
Q3風呂上りに、裸でうろつく息子に困っています