草の根市民が、一人でもできること
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多面体F
東京を中心に各地で行われている集会に参加しての報告が中心だが、非常に詳細に報告されており充実した内容となっている。朝鮮問題の集会も多く登場する。http://blog.goo.ne.jp/polyhedron-f
【日本社会に深く根付いた天皇制】
わたくしが社会的な問題に目覚めたのは、1989年の昭和天皇死去のときだった。前年からえんえんと下血報道が続き、そのあげく1月の死去の日には民放の存立基盤であるはずのCMがすべて消え、歌舞音曲やスポーツも「自粛」と、天皇制が現代日本でいかに深く根を張っているか身にしみた。
また死去した当日に早くも「平成」という元号が発表されたことに驚いたが、10年も前の79年にすでに元号法という法律が公布されていたことを知った。そして次の機会には反対の意思表示をしようと思っていたところ、99年に国旗国歌法が審議されたので、国会への請願行動に加わった。
審議中には総理も文部大臣も「国旗と国歌を定めただけで、日常生活には何の影響もない」と答弁していた。ところが制定のわずか半年後、国立市の小学校の卒業式の国旗掲揚問題で教員が処分を受ける「事件」が発生した。2003年には都教委が10.23通達を発出し、「君が代不起立」の教員はことごとく処分された。あまりにも理不尽な通達だったので、わたくしも直接行動に加わろうと、教員主体の団体主催の集会に参加したり、保護者の集まりに顔を出した。
【たとえ少数でも、反対の声を上げる】
それがきっかけとなり安倍政権が推進した教育基本法改悪や9条改悪に対する反対集会やデモへの参加、石原都知事の対立候補への支援、都教委に処分された先生の支援活動、卒業式の校門前のビラ撒きなど、どんどん社会参加の場が広がった。いや、参加せざるをえないひどい状況が次々に立ち上がってきた。また明治以降の日本の侵略の歴史を知るため本を読むだけでなく講演を聞きにいくこともある。
何のためにデモや集会に参加しているかというと、たとえ少数でも「反対」の意思をもつ人がいることを表すためだ。
一人でもできることは、ほかにもたくさんあることがわかってきた。賛同署名やカンパは代表的なものだが、区議会への陳情や選挙のときのポスティング、ポスター貼り、電話入れもある。時間のある人は労力で、おカネのある人はおカネで、自分ができることを、自分のできる範囲で協力するのが市民活動の基本である。
【排外主義の隆盛のなかで】
集会の最後に「ここで聞いたことを一人でも多くの人に伝えてほしい」という言葉をときどき聞く。ブログによる情報発信も比較的簡単な手段の一つだ。カネもかからないし、相談するのも自分だけですみ一人でやれる。4年も続けていると「継続は力」なのか、読者が増えてきた。
最近、在日の人びとや中国人に対する排外主義が目に見えて活発化している。新宿や池袋で「日の丸」の旗を何本も立てて集会をしている風景が日常化しつつある。しかもみたところ若者の参加者が多い。最近は中高年女性の賛同者が増えつつあるようだ。
こうした動きに対抗するため、今後も、一人の草の根市民として、自分ができる範囲で、協力できる活動を継続していきたい。
イオ編集部より3つの質問Q1:ブログを始められた動機は? A:石原慎太郎東京都知事の排外主義、差別主義に反対する運動に参画しようということがきっかけでした。 Q2:ブログを通して一貫して訴えたいことは? A:日本の人びとだけでなく、東アジアの人びとに大きな人災をもたらした天皇制に反対し、日の丸君が代の強制に反対することです。また訴えたい主張というよりブログの目的になりますが、互いに理解し合う土俵を広げることです。ちょっと難しい言葉を使うと間主観性の拡大です。なおあまり固いブログにならないように、趣味の観劇や居酒屋探訪の記事も取り交ぜて書いています。 Q3:お薦めのブログがあれば紹介してください A:パワー・トゥ・ザ・ピープル!! 前田朗Blog 保坂展人のどこどこ日記 |