往復書簡~在日コリアン次の百年へ第2部-vol.2
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21世紀に生きる在日朝鮮人に
とって民族とは?
河庚希 ●カリフォルニア大学サンディエゴ校エスニック・スタディーズ博士課程在籍
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高演義 ●朝鮮大学校客員教授・フランス文学
再生産される「清く正しい」在日朝鮮人像
河庚希
高演義様
高演義先生、お返事ありがとうございます。先生のお手紙の最後にあった「どうして民族学校なのか」という問いは私自身幾度となく考えてきたことでもあります。
民族に「なる」こと、そしてナショナリズムの両義性
高演義
河庚希様
河さん。アプリオリに定立された民族性なるものはありえません。あるのはただ絶えず変化し豊かになっていく民族性というイメージのみです。だって、はなから階級意識を持って生まれた「純粋」革命家などいないでしょう(たとえばの話)。人は予定調和的に予め民族で「ある」のではなく、民族に「なる」のです。