冷麺と企業努力(祖国訪問記3)
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月刊イオ7月号の特集は「冷麺を極める」である。企画を立てたのは何を隠そう、筆者である(隠さなくてもいいが)。なぜ冷麺の企画を立てたのか? 冷麺が大好きだからと言うしかない。
平壌に到着し1週間、この間、冷麺を6回食べた(1度は温麺)。昼と晩2度食べた日もある。6年ぶりの祖国の冷麺との再会である。初めて食べたときは、「そうそう、この味」と感動を覚えた。冷麺の特集の時には日本で売られている8種類の冷麺の食べ比べもし、それなりに美味しかったのだが、本場の冷麺の味には遠く及ばない。 本場の本場である玉流館の冷麺はまだ食べていないけれど、何ヵ所かの冷麺を食べて感じたのは、味が数段良くなっているということ。確実に星が1つから2つ増えている。
冷麺だけでなく、ホテルの食事、レストランの食事はどれも美味しい。夜の食事の時にビールを飲むことがあるが、飲むのはポンファビールである。これがまた、うまい。キリン、アサヒ、サッポロ、サントリーのどれよりも味に深みがある。ポンファビールもまた、昔はさほど美味しいビールではなかった。
冷麺やビールの味の向上をみて、ひじょうに企業努力がなされているなと感じた。少しでも美味しいものを提供しようという思いと、それを実現するための研究。そして、原材料がある程度安定して入ってきているということだし、生産工程も安定しているということであろう。それを思うと一段と美味しくなる。(k)