平壌焼酎(祖国訪問記19)
広告
日本政府の不当な制裁措置によって、朝鮮のものが日本に入ってこなくなった。その一つに平壌焼酎がある。平壌で久しぶりに再会した感激から、毎日、飲んであげている。
日本でお酒を飲むとき、「とりあえずビール」となり、しばらくビールを飲む。そして他のお酒を飲まないまま、お開きになることもある。特に夏の暑いこの時期、お酒の中心はビールだ。しかし、祖国ではビールは脇役で、主役は焼酎だ。
筆者ら在日同胞はやはり、最初はビールを飲む。コップに1、2杯飲んだ後、焼酎となる。しかし、祖国の人たちはビールを飛ばしてそのまま焼酎という場合が多い。焼酎の飲み方も、日本なら水やウーロン茶などで割るが、こちらはストレートだ。祖国に来たのだからと、筆者もストレートで平壌焼酎を楽しんでいる。
ストレートで飲むと、やはりペースが速くなる。そろそろ限界かなと思っても、すすめられると気が弱いので飲まざるをえない。そんな時にどうするのか。これは祖国での宴会の席などで昔から使っている方法なのだが、幸い焼酎は見た目が水とまったく同じなので、焼酎を飲むふりをして水を飲むのだ。しかし酔っている悲しさで、水だと思って安心して一気飲みをしたら焼酎の入っているコップだったという苦い経験も何度もある。
筆者が祖国に来た後、日本から朝鮮に荷物が届かなくなった模様である。「核開発」「ミサイル開発」に利用されると、日本政府がストップをかけているようだ。ガムテープや文房具が入った荷物も届いていない。なんとバカげたことであろうか。日本政府の態度を見ていると、最初から朝鮮と仲良くしようという考えがまったくない。哲学のない貧弱な思想回路しかもっていない者のとる行動だ。
腹が立つとまた焼酎を飲むことになる。(k)