ハンバーガー(祖国訪問記・番外編3)
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平壌に新しくハンバーガー屋さんができたというので、食べにいった。場所は4.25文化会館近くの大きな交差点にある。店の名前は「サムテソン清涼飲料店」で、シンガポール企業の協力のもと今年6月にオープンした(朝鮮新報7月29日号でも紹介されています)。
店内の作りやシステムは日本のハンバーガーチェーン店とよく似ている。イスもテーブルと一体となった固定式のものだ。客が出向いてカウンターで注文をするところや、お手拭や水が出ないところが、初めて行く祖国の人たちにはあまりなじめないようで、「サービスが悪い」という印象を受けたかもしれない。ファーストフード店の合理主義は筆者もあまり好きではない。
メニューは、ハンバーガーとしてはビーフバーガー、フィッシュバーガー、チキンバーガーがあり、その他はポテトフライ、フライドチキンなどがあった。もちろんキムチもあり、パックに入れて提供されていた。飲み物で特徴的なのは、生ビールが置いてあることか。
ビーフバーガーとフィッシュバーガー、ポテトフライにキムチ、生ビールを注文した。フィッシュバーガーは100パーセント、ヒラメを使っていて、味も美味しくお勧めだ。ハンバーガーはどれも1.2ユーロ、ポテトフライは1ユーロと、それなりの値段だが、生ビールが0.4ユーロとものすごく安い。仕事帰りに、フライドチキンなどをアテに生ビールを飲むという使い方がいいのかもしれない。
「ハンバーガーのファーストフード」というと「アメリカ文化の象徴」だと、この店ができたことを報道する日本のマスコミもあったが、無理やりある方向に持っていこうとする必要もないのにと思う。祖国の発展のひとつの現れであることは確かであるし、祖国で食文化の幅が広がることは大変よいことだ。重要なのは、食材が100パーセント、国産のものを使っていることである。
しかし、話のネタとして1度くらい行ってもいいかもしれないが、個人的には祖国でハンバーガーを食べたいとはあまり思わないので、さほど興味がわかなかった。(k)