900回目の
広告
日本軍により「慰安婦」とされた被害者のハルモニたちと支援者が、日本政府にきちんとした謝罪と補償を求め、毎週水曜日に韓国ソウルの日本大使館前でデモを行っている。
昨日(13日)、そのデモが900回を迎えた。始まったのは1992年1月。当時の宮沢首相が訪韓したときに始まったものだ。すでに18年も続けられていることになる。
逆に言うと、18年間、日本政府は被害者のハルモニたちの訴えに耳を傾けず、無視しつづけてきたということだ。
昨日は900回目ということで、ソウルだけでなく、日本でも、福岡、兵庫、京都、愛知、東京の5ヶ所でデモがもたれたという。そのうちの東京の参議院議員会館前で行われたデモに行ってきた。
寒い風が吹くなか50人の支援者が「慰安婦」問題の解決を訴える横断幕や被害者のハルモニたちの写真を手に持ち集まっていた。韓国のテレビ局も取材に来ていたが、日本のマスコミで来ていたのは1社だけだった。
支援者たちが共通して語っていたのは、「時間が残されていない」ということ。この18年間に、名乗り出た被害者のハルモニたちの半分以上が亡くなったという。今年に入ってすでに2人が亡くなった。
デモで読み上げられた「第900回水曜デモ連帯行動アピール」の一部を最後に紹介したい。(k)
……
加害の国、日本に住む私たちも、今日、この場所で、ともに、日本政府が一日も早く謝罪と補償を行い、一人でも多くの被害者が健在なうちに戦時性奴隷(「慰安婦」)問題の解決を実現することを求めます。
「やがて被害者が一人もいなくなる日を日本政府は待っているのか?」と各国の人々から聞かれます。でも私たちはそうではないと信じています。
たとえ被害者がいなくなっても、加害の事実は消えません。被害者がいま求めているのは正義の実現です。
……
過去の被害が未解決のまま忘れ去られることは次の被害につながります。日本軍による戦時性暴力被害者の問題が正当に解決されることは、現在、世界各地で起こっている紛争下での女性への暴力をなくすための一歩となります。そのとき高齢の被害者たちは、自分たちの苦しみが無駄ではなかったと知り、自分たちが被害を訴えて立ちあがったことを誇りとされるでしょう。
今年こそ、被害者や被害国の支援者たちと手をとりあってともにデモの終りを喜ぶ日がくることを、私たちは、今日、心から願っています。