映画「まとう」
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今日は映画の紹介です。
チマ・チョゴリ事件を題材にした「まとう」という短編映画が完成しました。監督は朝鮮大学校を卒業した朴英二さん。神奈川青商会が後援しています。知ってる顔も出てきたりもします。準主役のハ・ヨンジュンさんは、月刊イオでも2年前に大きく紹介しました。
公式サイトはこちら。
http://matou.newstyle-k.com/
このブログではストーリーには一切触れませんので、ストーリーなど映画に関する情報はこちらのサイトを参照してください。予告編と主題歌の映像も見ることができます。
「まとう」は、朴英二さんにとって初監督作品ですが、予想以上にすばらしいできばえでした。制作費はたぶん、「アバター」の数万分の1でしょうが、内容は問題なく勝っていました。
朝鮮学校の女子生徒のチマ・チョゴリが、何かことが起こるたびに切り裂かれるという事件が繰り返し起こっています。
「何かことが起こる」というのは、KAL機行方不明事件(87年11月)、パチンコ疑惑事件(89年10月)、核疑惑問題(94年4月)、テポドン騒動(98年9月)などがそうです。
この作品の時代背景は1994年で、事件があとを絶たないことから、通学の際にチマ・チョゴリを着ることをやめ、ブレザーの制服が導入されたころです。
また、「まとう」が企画されたのは、在特会が京都の朝鮮学校を襲撃する前で、映画が完成したのは、高校無償化問題が表面化する前です。
しかし、日本社会のいま現在を厳しく問う作品となっています。月刊イオの取材で朴英二監督は、「日本社会の本質は何も変わっていない。現れる形が変わっただけ」だと語っていました。そして、「作品で、言いたいことは、ぶれることなく言い切った」と言っていました。
その通りの、ど真ん中に直球を投げ込んでいる映画で、観ていてそれが非常に気持ちよかったです。
今年から月刊イオで、柳美里さんの連載エッセイ「ポドゥナムの里から」を掲載していますが、その5月号で、朝高生のチマ・チョゴリについて、チマ・チョゴリ事件について、高校無償化問題について綴られています。エッセイの内容が、映画の内容と本当にシンクロしているので驚きました。柳美里さんのエッセイもご期待ください。
朴監督の紹介記事と「まとう」の紹介記事は、月刊イオの5月号に掲載します。こちらも読んでください。
「まとう」の上映時間は35分です。気軽に上映できる長さです。単独の上映会はもちろん、朝鮮学校に関するさまざまなイベント、例えば高校無償化問題の集会などで上映するものとして最適な作品だと思います。朴監督は上映会の要請には積極的に対応していきたいと言っていました。全国で上映し、ひとりでも多くの人に観てもらいたいものです。(k)
「まとう」の上映会(同時上映「アガペ」)が4月8日に渋谷で行われます。以下案内です。
日時:4月8日(木)
18:30 開場
19:00 「アガペ」上映(鄭豪俊監督作品)
20:00 「まとう」上映
場所:渋谷アップリンク(http://www.uplink.co.jp/x/)
チケット:1200円(1DRINK付)幼児入場不可
予約:style@newstyle.ptu.jpまで
※件名にチケット希望と書き本文に名前、連絡先を記入してください。
Unknown
アンニョンハシムニカ?
この映画の上映会をしたいのですが、DVDとかはまだ出て無いですか?
大阪で上映する予定とかは無いですか?
玄さんへ
玄さん、コメントありがとうございます。
現在の全国での上映予定について、イオ編集部では把握できていません。公式サイトから、監督の朴さんにメールを送ることができるので、きいてみてはいかがでしょう。
DVDはまだ出ていません。