外国人学校合同写生大会 in上野動物園
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先週の4月24日、「外国人学校合同絵画展」の10周年を記念して
「外国人学校合同写生大会」が上野動物園で行われた。
私は取材に行ったのだが、実は上野動物園には初めて行く。
緊張半分、わくわく半分といった感じだった。
この取材を最初に聞いたとき、ふと、
先輩に「今度一人で上野動物園に行ってみれば? 面白いよ」と言われたことを思い出した。
「それはいいですね。じゃあ近々行ってみます。」と言ってずいぶん経つ。
何回も「今週行こうかな」と考えては、親子連れやカップルが多いなか、
女ひとりで動物園はさすがに勇気がいるだろうと思い諦めてきた。
まさか取材で行けるなんて思ってもみなかった。偶然というか必然というか…。
当日、上野動物園の正門に50人以上の外国人学校の生徒、保護者たちが集い、
班に分かれて動物を思い思いに描いていた。
中でもインド学校は保護者の方が多く、親が子どもの絵を指導する場面も何度かあり、
とても微笑ましく思えた。フラミンゴを描く班の子たちの中で、
檻から離れて黙々と画用紙とにらめっこをしながら描いているインド学校の少女がいた。
真剣な横顔を撮ってみたくて、挨拶がてらにパシャリと一枚。
彼女はビックリしたけれど、あどけない笑顔を見せて再び絵に集中した。
私は「なんでもっと近くで描かないの?」と訊くと、少女は
「一度フラミンゴを近くでじっくり観察して、形を覚えて描くの。」
私は面白い視点で絵を描く子だなと、感心してしまった。
写生大会では、子どもたちがより交流を深め合えるようにと、
学校もバラバラにして構成されていた。
午後にはジェスチャーゲームが行われ、「動物」をお題に
ジェスチャーで後ろの子にどんどん伝えていくというゲームだった。
大勢の保護者、関係者たちが見守るなか、段々と元の動物のジェスチャーから
かけ離れていく様に大きな笑い声が出たり、多少照れがあったものの
笑顔でゲームに参加する子どもたちの姿を見て、場の雰囲気は一気に和んだ。
終わり際に、子どもたちに感想を訊いてみた。
他の学校の子たちとはあまり話すことができなかったという意見があったものの、
写生大会自体はすごく楽しかったと素直に話す子どもたちを見て、
私も初めて訪れた上野動物園が今回のような形でよかったと深く思った。(麗)