夢は続く
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サッカーワールドカップは、いよいよ準決勝へと突入。
朝鮮は1次リーグ敗退に終わったものの、朝鮮代表の堂々とした活躍には希望がわいたし、今も取材に行く先々でその活躍が話題になる。
とくに、在日朝鮮人として初めてワールドカップに出場したJリーグの鄭大世、安英学選手は朝鮮学校の子どもたちの中では目標であり、ヒーローだ。教室の壁新聞には、対戦表や選手紹介が掲載され、子どもたちが毎回の試合に一喜一憂していた様子が伺えて、温かい気持ちに包まれた(写真は横浜朝鮮初級学校の運動会で掲げられた絵)。
今回世界の舞台を経験した選手たちは、これからまた新たな目標を掲げ、新しいフィールドでボールを蹴り、いずれは指導者として後輩を育て、朝鮮半島、在日同胞サッカーのレベルを上げてくれるだろう。
在日のJリーガーを追った本「祖国と母国とフットボール」の著者・慎武宏さんが、4日付けの朝日新聞の朝刊で、ワールドカップで夢を実現した朝鮮代表の安英学選手が届けたメッセージを紹介していたが、彼の前向きな言葉にも胸が高鳴った。
「W杯に行かないと味わえないことばかりでした。悔しい、だけで終わってません。今までは『夢はかなう』と信じてきましたけど、これからは『夢は続く』でいきます」
安選手の軌跡に自分を重ねる人も多いのではないか。とにかく在日選手への誇りで胸いっぱいになった6月の宴だった。(瑛)