「本っていいですね」
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数々の本で感銘を受けたことは、ブログでも何回か書いたと思いますが、
今年は本を通じて知る事実が多いです。
最近、イオ8月号でも紹介された「三度の海峡」「銃口」を読みました。
小説なので、フィクションではあるが、史実を基に念入りに取材されて書かれているので、
より身近に、そしてリアルに感じられる本たちでした。
「銃口」という本を通じて、「綴り方連盟」事件というのを初めてしりました。
「綴り方」というのはどうやら作文らしいのですが、教員たちが学生をより深く知り、
導いていくための綴り方の研究をする連盟に携わっていた日本人教員たちが、
軍国主義に染まりゆく日本の中で「治安維持法」の嫌疑で捕まったという事件です。
(本書抜粋)「千九百四十一年一月十日早朝、このようにして、良心的な、勤勉な教師たちが教壇から姿を消した。その数、六十人とも八十人ともいう。これが北海道綴り方連盟事件の始まりであった」
初めてこの事件を知り、ショックでした。
本書にはこの事件の悲惨さ、戦争の悲惨さ、当時の日本の異常さ、
そして、人として全うに生きるために必要な何かを教えてくれた気がします。
最近、良い本に出会うことって素晴らしいことだなと常々実感。
そして自分自身、知らないことがあまりに多かったという事実に反省しました。
それでも、この歳になったから理解できることも多くなりました。
誰かが言っていた、「ひとは必要な時に必要なものと出会う」。
この言葉通り、出会うべくして出会ったものを、
大切に取り込んでいきたいと思う今日このごろです。