朝鮮新報がリニューアル
広告
取材などで人に会った時によく言われるのは、「月刊イオは、どこで発行しているんですか?」という質問である。「イオ社」のような会社があり、そこから発行されていると思っている人もけっこういる。
月刊イオは創刊されてもう14年以上になるのに、案外どこが発行しているのか知られていない。
月刊イオにも明記されているが、月刊イオは朝鮮新報社から発行されている。私の所属は、朝鮮新報社の編集局イオ編集部となる。だから私は、朝鮮新報社の社員なのだ。
朝鮮新報社という、その名を見れわばかるように、朝鮮新報社は朝鮮新報という新聞を発行している会社である。あくまでも、主力商品は朝鮮新報で、月刊イオは、「新聞だけ出すのもなんだから、雑誌も出版するか」というノリで出されているのである。
月刊イオ編集部も朝鮮新報編集部も、同じ大きな部屋にあり、隔てる壁もないので、朝鮮新報記者たちの仕事ぶりはいつも横で見ている。
月刊誌と違って2日に1度(週に3回)発行されている新聞なので、みんな非常に忙しそうに仕事をしている。月刊イオに現在4人いるライターのうち、私も含めた3人は、以前、朝鮮新報の記者をやっていた。だから、そのハードさがよくわかるのである。
また、月刊イオを読めばわかるように、朝鮮新報記者の記事や写真もけっこう掲載されている。朝鮮新報がなければ、月刊イオも発行できない。同じ会社が発行している新聞と雑誌だから当たり前かもしれないが、朝鮮新報と月刊イオは密接な関係にあるのだ。
朝鮮新報の主な内容は、民族教育など在日同胞たちの日々の活動と、朝鮮半島情勢や朝鮮民主主義人民共和国の情報である。平壌にも支局を置き(日常的に稼動している支局をもっているのは世界で朝鮮新報だけ)、日本の新聞が逆立ちしても伝えない朝鮮のニュースを毎号配信している。
朝鮮新報は全8ページの新聞で、最初の4ページが朝鮮語、後の4ページが日本語で書かれている。だから、朝鮮語がわからない人たちも読める。同じ内容の記事が朝鮮語と日本語で出ることがあるので、朝鮮語の勉強にもなるのだ(写真1、2)。
さて、その朝鮮新報だが、10月8日付の新聞からリニューアルされた。
まず、活字が少し大きくなり、非常に読みやすくなった。そして、真ん中の4面と5面に月1回、「継承と革新」という在日の新しい世代の活動を紹介する特集欄を設けることとなった(写真3)。見開きの大きな紙面に新しい企画が盛り込まれており、これまでの朝鮮新報とは、ひと味もふた味も違った紙面になっている。
この特集欄は、来年から月に2度のペースで掲載される予定だという。
リニューアルされた朝鮮新報はもうすぐ、読者の手に届くはずなので、楽しみにしてもらいたい。また、これまで朝鮮新報を手にしたことがない方は、ぜひ、一度手にとってもらいたいと思う。
朝鮮新報はネットでも読めるのだが、実際の新聞を手にとると、記事の配置や組み方、タイトルや写真の大きさなどで、どのような意味づけの記事なのかがよくわかる。
ちなみに、10月8日号は、1、7、8面と、朝鮮大学校卒業生として初めてボクシングの世界チャンピオンとなった李冽理選手の世界戦の模様を伝えている。ぜひ、読んでください。(k)