バザーの日
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10月24日。この日、地域住民を対象にしたチャリティーバザーを催したハッキョ(朝鮮学校)は多かったのではないだろうか。地元でもバザーがあって行ってきたのだが、今年は前日に新聞に折り込みチラシを入れたこともあってか、新しい顔ぶれが多い気がした。
「皆さん、100円を握りしめて走ってきてください!」とマッコリの特売をアナウンスするや、その言葉通りにおばさんたちがダッシュする姿や、炭火で焼肉を食べながらほろ酔い気分の人々、初級部(小学校)の子どもたちが地元のちびっ子たちが遊べるコーナーを切り盛り姿…。地域の人たちが名物の「牛スジ」に舌鼓をうちながら朝鮮学校に集う光景には心が和んだ。
地域住民に学校を開放する試みは各地で開催されているが、バザー、という形をとったのは東京都杉並区にある東京朝鮮第9初級学校がハシリだった気がする。20代の頃に同校に取材に訪れた際、開催時間を前に長蛇の列をなす住民の姿を見た時は正直ビックリした。日本の人たちが校門の前に並びながら「開店待ち」をする光景は、それが「お買い得品購入」のためのものであったとしても、私がハッキョに通っていた頃には見られなかったものだったから。
同時に驚いたのは、ハッキョにいる多くのアボジたちの存在だった。
1970年代生まれの私たちは、団塊ジュニアと呼ばれる世代で、生徒数こそ多かったものの、学校行事に足を運ぶのはオモニが圧倒的に多かった。
ハッキョではさまざまな催しが行われるが、どの朝鮮学校でも、バザーなど比較的大きな行事は保護者や地域の同胞が総動員となって準備を進めている。最寄り駅や学校周辺にチラシを貼りまくり、目玉商品を集めるために知恵を絞る。商品を求めに車を飛ばして焼物の産地に赴くアボジ、夜を徹してケーキを焼いたり、キムパプを巻き続けるオモニたち…。
学校の運営を少しでも助けようとオモニ、アボジは本当に頑張っている。近頃は子どもに親の背中を見せにくくなったという声も聞かれるが、朝鮮学校の子どもたちは親が自分たちのために、ヘロヘロになりながらビールを売ったり、物品販売をする姿を真横で見ている。遊びに夢中になって、その姿を見ていない子ももちろんいるけれど、こういう手作り感がウリハッキョのよさで、さらに同じ街に住んでいても「朝鮮学校ってここにあったのね」とその存在を知る人が増えることは、互いにとって本当にいいことだと思う。
皆さん、ぜひ朝鮮学校のバザーに足を運んでみてくださいね。(瑛)
東京第三のバザーは31日
東京・板橋区にある東京朝鮮第三初級学校の創立65周年記念バザーが今月31日に催されます。取材お待ちしています。
会場・校舎と前庭、運動場
午前9時30分-受け付け開始・振舞い餅
10時-パザー開始
11時-焼肉・チヂミ・ケーキなどの屋台とCafeスタート
12時30分-宝探し
13時-豪華賞品・大抽選会
14時-タイムセール
14時30分-オブジェ完成
15時-バザー終了
http://blogs.yahoo.co.jp/uil21/61918297.html