ナントカ力はもううんざり
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数年前から○×力という言葉がはやっている。
教育学者である斉藤孝氏の著書のタイトルなどがきっかけで広まったと記憶している。「読書力」に「コメント力」「段取り力」など、巷ではナントカ力のオンパレード。もはや手垢がついて久しい感があるが、それでも書店では今も「○×力」的なタイトルのついた本が数多く積まれている。「空腹力」「体温力」までくると、もはや何を言わんとしているのかすら定かではなく、わけがわからない。「人間力」(ニンゲンヂカラではなく、ニンゲンリョクらしい)って何?
「○×力」とつければ何となく形になって、わかりやすくインパクトがあるのはわかるが、何でもかんでも「力」をつけるネーミングセンスには正直、「?」だ。
先日、神保町にある某大型書店に行った。ちょうど、「『メッセージコンテンツ』シリーズ好評発売中!」とあったので、どんな内容かと見てみると、そこには「○×力」のタイトルが。
はいはい、ナントカ力ナントカ力ナントカ力・・・またですか。お腹いっぱいです。
「決断力」、これはいい。
「独創力」、これもまだ理解できる。(独創性の方がしっくりくるのでは?)
「情熱力」、ん?
「奮起力」、ん?
「闘志力」、何これ?
「再起力」「挑戦力」、ワープロで漢字変換できない・・・
「踏出力」、もうだめだ。「トウシュツリョク」とルビがふってあった。一歩踏み出す力のことらしい。
こういう変なナントカ力の押しつけには、それを推進する側に対して、「本当にそんな明確な力が存在すると思っているのか」そして、「では、あなたにはその力が備わっているのか」と問い詰めたい。
でも、コピーとしては面白いので、私も自分が欲しいと思うナントカ力をいろいろと考えてみた。
取材力、文章力。
ああ、これは普通すぎる。(言葉自体がすでにあるし)
やはり、age30真っ只中の自分には、「恋愛力」「結婚力」だろうか。(相)
Unknown
面白かったです。
学生時代からずっと欲しかったのは同じく文章力でした。
その他なら差し詰め、分析力、着眼力(←こんな言葉ありますかね?)と言ったところです。
Unknown
コメントありがとうございます。
分析力、着眼力、いいと思います。言葉は作った者勝ちですよ。着眼力は、同名の本が出版されていますね。
私も、「力」とつくものは欲しいです、何でも(笑)