タイムリミット迫る
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先週12日、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会のメンバーらが内閣府と文科省に対し、朝鮮学校への「高校無償化」即時適用を求める要請を行いました。
気温10℃を下回る寒空の下、首相官邸前や文科省の前でリレートーク、ビラ配りなども行われ、
文科省記者クラブで記者会見も行われました(写真)。
ご周知の通り、昨年ヨンピョン島で起きた「砲撃事件」を理由に、
朝鮮高校の「無償化」に向けた手続は停止させられたままとなっています。
「高校無償化」法は公立学校だけではなく、私立や外国人学校にも適用されるというのが当初の趣旨だったはず。
「高校相当」とみなされる各種学校である朝鮮学校は、もちろん適用対象となるのが筋です。
しかし、日和見主義というか、政府の態度が一貫していないがために、
今まで朝鮮学校への「無償化」は先延ばしにされ続け、
遂には年を越してしまいました。
審査~「就学支援金」支給までは約2ヵ月はかかるとされており、
このままでは今の高3生徒たちが卒業するまで間に合わない恐れが出てきました。
連絡会メンバーの日本の方たちはじめ、この日は茨城初中高の崔校長と、東京中高高3オモニ会代表の李さんなどが当事者として参加されました。
私も最近知ったのですが、茨城初中高はいまや寄宿舎を完備するウリハッキョの中で、
寄宿舎生がダントツ多い学校。
東北朝高が休校となり、東北各県から生徒を受け入れている同校は、
高級部生のうちの70%が寄宿舎生だといいます。
それだけ、「(保護者の)金銭的負担があまりにも大きい」と崔校長はもらしていました。
たくさんの人たちが、「生徒たちの深いところに傷を残すのか」「これこそ『反日教育』ではないか」と訴えていました。
生徒の身になれば本当にそうです。
高3オモニ会代表の李さんは「この間、子どもたちに日本での差別をはっきりと認識させてしまった」と話していました。
この1年間、日本各地の朝高生は、一緒に連帯してくれる多くの日本人と出会えたことも事実ですが、
それ以上に、日本社会の自分たちへの風当たりの強さというものを嫌と言うほど感じてしまったのではないでしょうか。
その責任は本当に重いと思います。
年末年始に行われた全国高校ラグビー大会でも、
大阪朝高が2年連続ベスト4の成績をおさめ、
朝鮮学校の存在を堂々と示してくれました。
同じグラウンドで同じスポーツをしているというのに、
一方は「排除」されていたというのもまた悲しい事実です。
「無償化」をめぐったタイムリミットはもうすぐそこに来てしまっています。
高木文科相は1月中旬までには手続を再開したいと言っていました。
誠意だけではなく、すぐさま行動に移してもらいたいです。
このままでは高3生徒たちは卒業してしまい、
その子たちへの差別は残されたままになってしまいます。(里)
ブログに紹介させていただきました。
当日は、ご苦労さんでした。
記者会見での「日本政府が『反日教育』をしている」との発言、思い出しました。
ブログ「朝鮮学校のある風景」に紹介させていただきました。
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