朝鮮学校にも教育の観点を
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日本政府が朝鮮西海で起こった「砲撃事件」を理由に朝鮮学校に対する「高校無償化」の手続きをいったん停止している問題で、
先週金曜日、高木文科大臣は学校法人東京朝鮮学園の異議申し立てに対し、
手続きを再開しないことを学校側に通知しました。
高木文科大臣は理由の一つとして、「北朝鮮が韓国との関係で、緊張緩和に対する姿勢を明らかに示すことがなければ、再開は厳しい」との見解を示しました。
これはいわば、「朝鮮学校をめぐっての『高校無償化』問題は、
単なる教育問題ではなく外交的、政治的問題だとあらためて宣言したようなものだと思います。
まだこの論理をふりかざしてくるのか、まだこんな論理がまかりとおってしまうのかという理不尽さを感じながら、
つくづく「どうして朝鮮学校だけがいつまでも除外され続けるんだろう」と頭を抱えてしまいます。
なぜ「理不尽」なのかは、以下の記事やブログをご覧いただければと思います。↓
(「朝鮮新報」:「無償化」の対象は子どもたち、丹羽雅雄弁護士に聞く)http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2010/03/1003j0827-00001.htm
(ブログ:朝鮮高校無償化FAQ) http://news.livedoor.com/article/detail/5314165/
日本政府が朝鮮学校にとってきた態度というものは、今も昔もほとんど変わっていません。
日本政府は一言で朝鮮学校の問題を、教育の観点からではなく完全に治安問題として捉えてきました。
一つの象徴として、「文部事務次官通達」を思い出します。
1965年12月28日に、日本政府は各都道府県の教育委員会と知事宛てに
「朝鮮人のみを収容する教育施設の取り扱いについて」という文部事務次官通達を出しました。
これは朝鮮学校の存在意義を真正面から否定するものでした。
「高校無償化」から朝鮮学校を排除しようというのも、根底に変わらずこのような姿勢があり続けるからなんだと思います。
もっともらしい理屈を並べようとしていますが(どれも全部矛盾していて通用するものではありませんが)、
そもそも朝鮮学校の存在が、日本政府にとっては「目の上のコブ」なんです。
そのことを(もう何度目になるでしょうか)、また再認識させられたようで、とても腹立たしいです。
本日午前11時から文科省記者クラブにて、関東地方の朝鮮高級学校の校長たちが記者会見を開きます。(里)
人権を守れ!
「人権が守られていない」北朝鮮への制裁の一環として踏みにじられる在日朝鮮人の人権。私たちの人権っていったい何なのでしょうね?